地域密着サイト輝く 鳥栖、基山 若者やママ奮闘

西日本新聞

 鳥栖市の若者が、取材・体験した地域情報を発信するウェブサイト「鳥栖PLUS」を8月から公開している。隣町の基山町でも子育て世代の主婦たちによるサイト「大字基山」が身近な生活情報を届けている。両サイト編集部とも「地域に光を当て、いい街にしたい」と元気いっぱいだ。

「人と人つなぐ」

 鳥栖PLUSは「イベント・話題」「特集・連載」「体験・取材」などのコーナーがある。ママライターたちが子どもと鳥栖市の河川プールで遊んだり、お菓子の家を作るワークショップに参加したりした体験レポートも面白い。現在の閲覧数は1カ月で3600ページビュー(PV)だ。

 「交通の便が良く、緑も多い。鳥栖は恵まれた街なのに、住民が良さを知らない。もっとPRを」と編集長の中島重人さん(36)ら5人が集まり、5月から急ピッチでサイトを立ち上げた。メンバーの大半が取材経験はないが「約束の取り付け方や記事の書き方などサイトを通してメンバーで勉強していく」という。

 中島さんらは「取材で出会った面白い人や団体を、読者に直接つなぐようなイベントも開き、街を元気づけたい」と意欲を見せる。

「生活の手助けに」

 サイトを公開し1年の大字基山は、お母さん目線で暮らしに役立つ細やかな情報が満載。閲覧数は1カ月2万PV。1年間で約5万6千人が閲覧したという。

 「子育てや医療、教育などは町内で完結しない」ことから、子どもが利用している同町や鳥栖市、福岡県久留米市、小郡市の医療機関を調べるなど近隣情報も取り上げている。

 編集部では、7月の豪雨被害支援のための「本の交換会」や「子育て世代向けのスマートフォンセミナー」などを開催してきた。編集長の江藤裕子さん(34)は「基山での暮らしに役に立つサイトであり続けたい」と話している。

サイトへの思い語る―編集長対談

 鳥栖PLUSの中島重人編集長と大字基山の江藤裕子編集長が対談し、サイトへの思いを語った。(敬称略)

◆「街を知りたい」が発端

 江藤 暮らしに困ったとき、人に聞くよりもインターネットで検索することが多い。ネットで基山を調べたらすぐに出るサイトを作りたかった。子育て世代の自分たちが必要だと思う情報を伝えたい。

 中島 鳥栖に移住して、街をよく知らないと感じた。自分で調べて、発信できたらおもしろいと思ったことが発端。目標は大字基山。街をよく見ることの大切さを教えてもらった。

 江藤 鳥栖PLUSのメンバーそれぞれが関心があることを取材すれば、いろんな話題が出てくるのではないかな。

 中島 子育てサークルの人たちと話しているとき、「鳥栖PLUSに取材してもらおう」という声が出たけれど、彼ら自身がサイトに記事を書くのもいいのではないか。

 江藤 私たちは第三者としての発信を心掛けている。編集会議をして、大字基山は独自の切り口で取材したい。

◆除夜の鐘企画反応に涙

 中島 独自に取材した「鳥栖産のお土産BEST5選」は閲覧者が一番多かった。「知らなかった」「どこで買えるの」という商品もあった。

 江藤 「基山町のエミュー(大型鳥)は誰でも会える!」というレポートへのアクセスが多かったけれど、年末の除夜の鐘企画も反響が大きかった。基山町に引っ越してきた人の「鐘突きに行きます。誰でも突けることが分かりうれしい」というコメントを見て、私は泣きました。「企画して良かったなあ」と。

 中島 大字基山は、西日本豪雨時の土砂崩れ現場の写真を掲載するのが早かったですね。

 江藤 被害実態を知らせないといけないと感じて、知り合いなどに写真提供を頼んだ。

 中島 メンバーのミーティングはどのようにやっていますか。

 江藤 月1回集まればいい方。ライン(無料通信アプリ)などで連絡を取り合います。取材技術を磨くため、公開前に3回の勉強会を開いた。元新聞記者から取材のコツや話の引き出し方を教わりました。

◆関心向ける「入り口に」

 中島 読者と座談会をするようなイベントを年内にやりたい。「鳥栖PLUSに掲載してほしい記事は何か」などを直接聞きたい。また、昔の鳥栖の様子を教え合うのもいい。新しい住民が鳥栖に関心を向ける、鳥栖への「入り口」になれたらいい。

 江藤 基山町に移住する人は増えると思う。昔からの住民にも、新しい住民にも、「困ったときには大字基山で調べる」と言われるようなツール(道具)でありたい。

※両ウェブサイトのアドレスは次の通り。

【鳥栖PLUS】https://tosu-plus.com/

【大字基山】 https://ooaza.com/


=2018/09/27付 西日本新聞朝刊=

佐賀県の天気予報

PR

佐賀 アクセスランキング

PR

注目のテーマ