不登校生ら支え20年 福智町「日の山クラブ」が式典 108人利用

西日本新聞 筑豊版

 不登校の小中学生を支援する福智町の適応指導教室「日の山クラブ」が10月1日、開設20周年を迎える。28日は同教室で記念式典があり、出席した約30人の関係者は、子どもたちの心のよりどころとなる教室を守っていくことを誓った。

 教室は福智町と糸田町が共同で運営しており、1998年、福智町の宿泊施設「ふれあい塾」内に開設。教室は週4回開室し、子どもたちは学校の授業に遅れないよう指導員と勉強するだけでなく、近くに日王山がある豊かな自然環境を生かし屋外で運動したり、調理実習に取り組んだりしている。教室に行くと学校も出席扱いとなり、現在、中学生3人が通っている。

 28日の式典では、開設時から指導員を務める元教員の三賀山由美子さん(59)が、これまでに108人が利用し、このうち57人が学校に復帰したことを報告。教室には学校の担任やスクールカウンセラーらも足を運び、子どもたちと触れ合うことで、学校への復帰や将来の目標を持つことにつながった、と指摘した。

 10年前に教室に通っていた女性2人は「みんなで登山した後、自力で下山できなくなり、先生におんぶしてもらった。背中の温かさを感じた」「ここで強くなったこと、優しくしてもらったことは一生忘れない」などと思い出を語った。運営委員長を務める糸田町の福沢秀昭教育長は、式典終了後「今後も必ず続けていきたい」と力を込めた。

 式典では、筑豊教育事務所の山下晃司指導主事が文部科学省による2016年度の調査結果を報告。それによると、嘉飯・田川地区における千人当たりの不登校の人数(小中学生)は19・6人で、県全体(12・6人)の1・5倍だった。山下指導主事は、適応指導教室や民間のフリースクールなど、外部で学ぶ子どもは1割程度にとどまっているとして、「何とか外部の関係機関につなぎ、学習の機会を保障したい」と述べた。

=2018/09/29付 西日本新聞朝刊=

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