飾り馬虐待に苦情殺到 熊本・藤崎宮例大祭 むちでたたく動画拡散

西日本新聞

 勇壮な馬追いで知られ、今月あった藤崎八旛宮(熊本市)秋季例大祭の「神幸行列」で、奉納する飾り馬への虐待行為があったとして藤崎宮などに苦情が相次いでいる。虐待の様子とみられる動画がインターネット上で拡散、市も調査を始めた。

 問題の動画は、16日の神幸行列の合間に撮影されたとみられ、法被姿の男性らが馬を取り囲み、むちでたたく様子が写っている。

 24日朝に民放の番組で放送後、藤崎宮には「馬がかわいそうだ」「こんな祭りはやめろ」といった批判や苦情が殺到。市役所にも25~28日に電話やメール222件が寄せられた。市動物愛護センターは動物愛護法違反の疑いがあるとして、藤崎宮側に事実関係を報告するよう求めている。

 神幸行列では、馬を興奮させて威勢よく見せるため、体をたたいたり、足元を払ったりする団体があるとして、以前から問題が指摘されていた。

 参加団体でつくる飾馬奉納奉賛会(猪本恭三会長)によると、動画に写っていた団体が休憩中に虐待したことを認めて謝罪し、来年の出場を辞退すると伝えてきたという。

 奉賛会はこれまでも防止に取り組んできたが、今回の問題を受けて臨時理事会で対策を協議。(1)参加団体に虐待防止やマナー向上の講習会を開く(2)禁止行為をしないよう誓約を求める-といった案が挙がった。猪本会長は「馬の扱いについては再三注意してきただけに残念だ」と話した。

 藤崎宮の広報担当者は「動画の行為は非常に悪質。馬を虐待して暴れさせる祭りと思われるのは心外」と述べ、近く調査結果を市に報告するとしている。

 神幸行列は、法被姿の勢子(せこ)が色とりどりの飾り馬を引いて城下町を闊歩(かっぽ)する。今年は戦後最多の70団体、勢子計約1万6千人が参加していた。

=2018/09/29付 西日本新聞朝刊=

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