廃校の「旧白木野小」校舎を芸術拠点に 作家滞在、住民と交流しながら創作 南島原市

西日本新聞

開所記念で開催されている池田俊彦さんの個展 拡大

開所記念で開催されている池田俊彦さんの個展

旧白木野小を活用したアートビレッジ・シラキノ

 児童減少で廃校となった南島原市南有馬町の旧白木野小の校舎が、芸術を核とした交流施設「アートビレッジ・シラキノ」として再生した。市内初の本格的な公設ギャラリーを整備し、展示内容などを説明するエデュケーターを配置。芸術家が滞在して創作し、住民と交流する事業も展開して南島原の新しい文化を創造する。

 旧白木野小は2015年3月に閉校。長崎市の平和祈念像を制作した彫刻家北村西望の母校で、周辺には日本棚田百選の一つ「谷水棚田」があり、豊かな自然や景観に恵まれている。

 市は鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積約1460平方メートルの校舎を約5500万円かけて改修。アートビレッジ・シラキノとして、9月に装いを新たにした。絵画から彫刻まで幅広い分野の作品が展示できるギャラリー2室、内外から招く芸術家が滞在できる宿泊施設などを備える。

 市内に16世紀にあった有家セミナリヨで、日本人が初めて銅版画を制作したとされる歴史を踏まえ、4種類の版画技法に対応する版画工房も設けた。

 市が作品を全国公募する「セミナリヨ現代版画展」と連携できるように、東京や海外で活躍していた銅版画家の池田俊彦さん(38)にエデュケーターを依頼。池田さんは施設で暮らし、来場者に美術に親しんでもらうための解説、企画展や講座などの教育プログラムを手掛け、創作も行う。

 開所記念に池田さんの個展などを30日まで開催中。池田さんは「世界的に高いレベルにある日本の版画界でも、銅版画の発祥地である南島原は特別な地域。市民と一緒に版画や芸術を考えていきたい」と話している。入場無料。月曜休み。

=2018/10/17付 西日本新聞朝刊=

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