「貴重な発見」電子データ化で判明 軍都・小倉写すガラス乾板、図書館に保管

西日本新聞

 北九州市立中央図書館(同市小倉北区)に長年眠っていたガラス乾板(写真乾板)37枚を地元の市民グループが電子データ化したところ、昭和初期の小倉の街を撮影したものであることが判明した。当時駐屯していた旧日本陸軍歩兵第14連隊も写っている。現在の北九州市一帯は終戦まで「下関要塞(ようさい)地帯」に指定され、写真撮影は軍の許可が必要だった。専門家は「貴重な発見」と指摘している。

 乾板は長辺165ミリ、短辺120ミリのキャビネ判。何を撮影したのか調査されないまま、書庫に保管されていた。撮影された経緯も不明という。

 地域の歴史継承のため古写真を集めている市民グループ「菊ケ丘『語ろう会』」(久門守代表世話人)が図書館関係者に乾板の存在を教えられ、交流のある名古屋市の出版社に依頼して電子データ化した。拡大すると、看板などに「昭和弐(に)年」「歩兵第十四」と書かれており、撮影場所や時期をおおむね特定できた。約20枚は、旧小倉市が発行した写真集や当時の絵はがきに収録された街並みや風景と酷似していた。

 久門代表世話人は「公開されている戦前の小倉の写真は少なく、乾板は市民の財産」と、電子データを図書館に寄贈した。近現代史を研究する市立「いのちのたび博物館」の日比野利信学芸員は「珍しい写真で情報量も多く、今後の研究材料として期待できる」と話している。

=2018/10/24付 西日本新聞夕刊=

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