【たっぷり福岡市長選】高島氏が公約発表 チャレンジ、最先端、実験、スタートアップなど継続

西日本新聞

 11月4日告示、18日投開票の福岡市長選に向け、立候補を予定している現職の高島宗一郎氏(43)が10月30日、選挙公約を発表した。
 市長選で福岡市民の皆さんに投票の判断材料としてもらうため、記者会見での高島氏と記者とのやりとりについて詳しくお伝えする(三重野諭)。

「福岡市民にかけられた魔法を解きたい」共産党の推薦候補が出馬会見、公約記事はこちら

高島氏の出馬の理由は? 会見で語った「都市論」「チャレンジャー首長」記事はこちら

 高島氏:基本的にこれまで8年間かけて、福岡市の大きなマスタープラン、市の方向性を定めて、それを政策推進プラン、行財政改革プランという形で落とし込んで、施策を進めた。そして今、新年度の予算政策に当たっても、このマスタープランの方向に沿って市政を動かしている。

 今回の選挙の公約に関しても、基本的にはこのマスタープランをしっかり推し進めていく。市民の皆さんと一緒にせっかく作ったマスタープランですから、これは4年ごとにふらふら変えるという事ではなくて、今の方向性を進めていく形です。

 公約には、その中からピックアップしています。今進んでいる市政の方向性から大きく変えるとか、もしくはこれまで出してきた公約などの方向性を変更するために信を問うとか。検証したんですけれども、そういうような事は今回ないという事で。福岡市の大きな政策推進プラン、行財政改革プラン、こうしたマスタープランをしっかり進めていくという事が、今回の公約です。

福岡の勢いを止めない

―継続性を訴える公約の中でも、選挙戦で一番訴えたい事は―

 やっぱり「この福岡の勢いを止めない」という事ですかね。都市を成長させる、成長の果実で生活の質を良くしていこう。税収を大きく伸ばしていく、そして全ての小中学校にエアコンが付いた。こういうような流れを止める事なく、良い循環を着実なものにしていく。

 皆さんと作ったマスタープラン、そしてそれに基づいて進めている経済の施策によって福岡は、政令指定都市で唯一、5年連続で税収が過去最高を更新し続けている。これ、まさにオール福岡で力を尽くした結果だと思うんです。

 経済的な施策を進める事ができるからこそ、成長の果実を隅々まであらゆる方に。医療的ケア児の話であるとか、それからLGBTの話であるとか、いろいろな新しいチャレンジをスタートする事ができたんです。

※医療的ケア児って? 福岡市の事業について、詳しくはこちらの記事

 せっかく始まった良い循環をより確かなものにしていく、着実なものにしていくという事が、今回非常に訴えたい事ですね。

「ロープウエーは是非実現」

―ロープウエーの導入について。市では今、有識者の研究会で選択肢の一つとして検討しているが、公約に盛り込んだという事は、当選すればロープウエーを整備する方向で検討する考えか―

 まず、博多駅から、それからウオーターフロントの間の交通をどうしていくか、新システムに関しての検討が進んでいます。クルーズ船も当時と違って2隻同時着岸ができるようになりました。世界水泳に向け、マリンメッセ福岡の前に第2期展示場(を建築する)。公募も終わって実際の設計、建築に入る訳です。

 こうした形で、ウオーターフロントエリアに、滞留人口がこれから非常に増えていく。既にコンサートとかがあったらあのエリアは、人が非常に混雑して、なかなか抜け出せないというような状況もあります。地上は、もういっぱいなんです。そうした中で空間を立体的に使っていこうと。地下なのか空中なのか、地上なのかという事で検討を進めている。

 既に研究会の中でも、それぞれの検討した状況は明らかになっています。地下鉄はコストが非常にかかりすぎる。地上は既に車でいっぱい。空中、例えばモノレールとかロープウエーもある。景観、輸送力、コスト、それぞれの面で比較しても、圧倒的にロープウエーが優れていると、行政としての検討の結果でも出ている。

 もちろん手続き的には、絞り込んでいく事は、本当に間違いがないかという事は、丁寧にしていきたいと思いますけれども。ある程度明確になってきていますので、博多駅からウオーターフロントのエリア、ロープウエーは是非実現して、渋滞の緩和。街がこれからどんどん大きくなるに従って、いかに渋滞を緩和するかは、市民の皆さんにとっても期待が大きいと思います。

福岡からユニコーン目指す

―これまでのスタートアップ(創業)支援の取り組みの評価と、どのように市全体に還元していきたいか。関連して国家戦略特区も使っている。「アベノミクスの実験場」などと言われるが、政権との関わり、特区の活用について今後どう考えているか―

 新しいサービスやビジネスを福岡から生み出していこうという事が、狭い意味でのスタートアップです。その心は、リスクを取ってチャレンジする人が評価される、そんな社会を作っていこう、そんな日本を作っていこう。そのためにそんな福岡をつくっていこうという事なんです。

 これまで、スタートアップカフェをはじめ、さまざまな施策を組み合わせて、ムーブメントをつくっていく取り組みをして、スタートアップのすそ野は相当に広がりました。

 開業率の日本一。福岡市は今は開業率7%台。そういう意味では開業のすそ野が広がって、ビジネスをスタートするなら福岡市、という機運が広がってきたと思います。

 例えば「資金調達に成功するという所が現れた」という事がニュースになっていたのが、段々もう当たり前になってきて。資金調達はみんな、するようになってきた。全体としてステージが上がってきていると思うんですね。

 でも、最終的には福岡からユニコーン(評価額が10億ドル以上と見込まれる非上場のベンチャー企業)を出していく事が、目指すところです。一足飛びには難しいかもしれませんが、一つ一つのチャレンジ、ピュンと飛び抜けたロールモデルが出てくる事によって、全体が引き上げられるというような効果があるんですね。まさにその半ばではありますが、確実に着実にムーブメントは出てきていると感じています。

 スタートアップがどのように成長するかという手段の中で、グローバルとスケールアップというのがあるんです。グローバルというのは、福岡市は今、海外10カ国14拠点かな? スタートアップの(連携に関する)MOU(覚書)を結んで、都市のスタートアップのブースを市として出して、そこに福岡のスタートアップ企業の皆さんをどんどん出していく形で、グローバル展開は進めています。

九大箱崎キャンパス跡地で実験

 一方でスケールアップ。地方というのは、あれもない、これもない。特にお金が集まりにくいのが、地方のデメリットであったと思うんですが。グロースネクスト(大名小学校跡地にある創業支援施設)のようなものを作る事によって、見える化される訳です。非常に福岡にも資金が回ってくるようになった。

 こうした機会をどんどん増やしていくと同時に、既存企業とのマッチングが大事になってきます。「フクオカ・スタートアップ・セレクション」です。既存企業の持つ経験、販路、資金。スタートアップの、先進性はあってもそれ以外がないという、それぞれの強みと強みを生かし合う事によって、ウィンウィンになっていく。これが、街の大きな生産性の向上、福岡市内の企業の生産性の向上にも大きく寄与すると考えています。

 私はスタートアップ都市推進協議会の会長でもありますので、この同じ動きを東京でも開催しています。協議会の会員都市の自治体から、選りすぐりのスタートアップ4社、ないし5社を東京に一斉に集めて、関東の大企業とのマッチングも毎年行っています。

 私自身旗を振って、既存企業とスタートアップのマッチングに力を入れてきています。例えばNEXCOと福岡のドローンの会社がコラボして新しいビジネスを立ち上げたりというような事は、皆さんもご承知と思います。例えば、西鉄とこういう会社とか、そんなコラボレーションが「スタートアップ・セレクション」をきっかけにどんどん生まれてきているので。

 国との関係ですけれども、スタートアップが生み出す新しい価値やサービス、ビジネスは、既存の法や規制が想定していなかった、そういうものが多い訳です。で、新しくチャレンジしようという時に、一番適しているのが福岡市。なぜならば、国家戦略特区によって規制を緩和する事ができるという事です。

 それと、もう一つが九州大学の箱崎キャンパスの跡地というフィールドがある事なんです。既存の市街地の中に、新しいサービス、テクノロジーを導入していくのは、住民合意も含めて非常にハードルがあるんです。箱崎キャンパス跡地は、ちょうど移転が完了したばかり。来年の公募前のこの1年間に、たくさんの実証実験を行って、その次の年の公募につなげていきたいと思っているんです。

 そのためには、自動運転、センサー(を使って)の見守り、シェアリング。人の乗る自動運転もあれば、荷物を運ぶ自動運転もある訳です。これは来年実際に行う事が決まっているんです。さまざまな実証実験を行ううえで、福岡が国家戦略特区に選ばれているという事が、非常に大きなインセンティブです。福岡のイニシアティブでもってチャレンジができる。で、うまくいけばその成果を日本全体に還元する事もできる。

国の動きは素早くキャッチ

 実験という言い方は、取り方によってプラスにもマイナスにも捉えられると思うんですが。私は極めてプラスの意味合いが大きいと思います。そういうチャレンジをする企業、街だからこそ、最先端の、また最も付加価値の高い人たちが福岡でチャレンジしてくれる。大阪、東京のような大都市ではない福岡でもチャレンジしてくれるというのは、先進的なチャレンジができる環境にあるからこそだと思っています。

 これからも、国の動きは、とにかくアンテナを高く張って、しっかり素早くキャッチをし、先に仕掛けていく。国であろうが海外であろうが、どんどん活用して、福岡の成長につなげていきたいと思います。

―対立陣営からは公営住宅などセーフティーネットをもう少し強化していいんじゃないか、という指摘もある―

 高齢社会に向かってどのように高齢者の住宅を確保していくのか。入院から在宅へという流れの中で、地域で安心して暮らしていけるのかという課題は、日本全体にとって非常に大きな課題だと認識しています。人口が減っていく街であっても、増えていく街であっても、問題は変わらないと思うんです。

 そのうえで福岡市はどういう事に取り組んでいるかというと、一つは民間の賃貸住宅などを借りていく。福岡は新築志向が非常に強い土地ですので、意外と、築何年の住宅が空きがあったりという事もある訳です。

 こうした空き部屋を活用していくのは非常に大事で。こうしたアセット(資産)があるにもかかわらず、市が別の形で住宅を建築するのは、行政の最適化からしてもいかがなものか。

 民間の皆さんにとって、どういう形であれば、例えば低所得者の方とか、高齢者の方を受け入れやすいのか。やはり保証の仕組みが大事になってくる訳です。ですから、福岡市社協と一緒になって、民間の皆さんと、高齢者が住み替えを促進できるような協定を結んだり。そういうかなり先進的な取り組みをしてきている。

 もう一つ、今、「実証実験フルサポート事業」をしていまして。例えば高齢者の1人暮らし。万が一があった時に、誰が駆け付けるのか、面倒見るのかというところが大きな課題と思うんですけれども。「ワーコンプロジェクト」というところは、万が一倒れた、心臓が止まったというような、内蔵の動きまでスキャンできるというようなセンサーを天井に付ける事によって、1人暮らし高齢者の安全を見守って、万が一があったらすぐに看護師が駆け付けるような態勢を取れるんです。

高齢化に向けても持続可能な街を

 人生100年時代になったとしても、社会も個人も幸せを最大化できるような「福岡100」というプロジェクトを進めています。その骨になるのは、個人の健康づくり、それからビッグデータですとかIOTのような、エビデンスに基づく最先端の取り組み。もう一つが地域の絆。この3つを大きな柱として取り組みを、このベストミックスをしながら進めていこうと思っているんです。

 既に手を付けている取り組みをしっかり進めていく事によって、人生100年時代の福岡を、個人も社会も最高に輝ける街にしていきたいと思います。

―公約を選挙戦の中でどう訴えていこうと思うか―

 個別に何かの施策だけを訴えていくよりも「これからの福岡」。今は「福岡の成長進行中‼」っていう選挙の旗ですけど、8年前は「とりもどせ元気」っていう旗を立ててたんですね。その状況がオール福岡、チャレンジすることによって、「福岡の成長進行中」っていう状況にまでなったわけですね。

 そして、これから10年間で福岡の高齢化も進んできますから、その時に向けたチャレンジ、体制づくりを着実に進めていきたい。「福岡100」ですとか、高齢化に伴う認知症の増加、こういうことに関する取り組みは、世界で最高レベルで進んでいる取り組みだと自負をしています。ユマニチュード(認知症の人のケア技法)の取り組みにしても、IOTの見守りもそうです。

※福岡市の高齢化の現状は? 詳しくはこちらの記事

 都市を成長させ、高齢化に向けても持続可能な街をしっかりつくっていくチャレンジ。そのロールモデルを福岡からつくっていけるように。それは福岡市民にとっての最高の幸せにつながると思っていますし、ひいては日本にとっても非常に大きなロールモデルになってくると考えています。

遊説カー、マイクで全校区に声を届ける

―今回の選挙、遊説カーを使ったやり方への思いは―

 福岡が成長し、注目度が非常に上がってきている現状もあって、私もいろんな役割を担ってくるようになりました。国の役割とか、世界の会議とか、九州市長会の中でも防災部会とか立ち上げて。そういう中で、普段の公務で行けてない地域もいっぱいあるんです。

 (選挙の)マイクの声って、例え外に出てきてくれなくても、家の中で聞こえるんですね。だから私は全ての校区を選挙期間中に回って、自分の声をしっかりとお届けをし、私の考えを地域の皆さんに直接訴えることをしていきたい。地道な活動ですけれども、選挙期間でないとできないことだと思いますので、今回の中心は、市民と真摯に向き合っていく。

―公約に挙げた「世界とのゲートウェイ」を目指すために、どういったことが必要になるのか―

 地の利っていうのがあってね。よく今の福岡だけを見て「福岡はアジアに近いから地の利でいいよね」って言われるんですが、別に最近引っ越してきた訳じゃないんですね。昔から福岡はこの位置にあった。ただ、今何が変わってるかというと、アジアが世界の成長エンジンに変わってきてるってことです。その機を逃すことなくチャレンジをしてきたことが、福岡がその成長を取り込める環境づくりをしてきたことが大きかったと思うんですね。

 さらにそうした流れが加速していく中において、福岡にとって大事になるのが、今進めている「天神ビッグバン」であり「ウオーターフロントネクスト」。こういう取り組みです。そして博多旧市街(をPRするプロジェクト)。こうしたものは全てアジアのゲートウェイであり、世界のゲートウェイを意識した取り組みです。

※天神ビッグバンの現状は? 詳しくはこちらの記事

 九州の中で熊本か福岡か、みたいなステージではなくて、日本の中でも大事な役割、アジアの中でも大事な役割を果たしていく中において、福岡がステージを上げていく。ビジネスの面、交通のハブの面、物流の面においてもステージを上げていく必要があろうかと思うんです。

福岡は七社会経済ではなく、第3次産業の街

―これまでの8年間でこういうことができました、ここが足りません、だからここをやっていきますっていう意味で、公約を読み解いてほしい―

 福岡のポテンシャルを開花させていくために、まず産業構造はどうなっているかを分析しました。福岡は政令指定都市の中で唯一、1級河川がありません。だから、工場をつくることができません。ですから、知識創造型産業ですとかサービス業、いわゆる第3次産業が非常に重要になってきます。第3次産業が大事になったときに、何をしなければいけないか。

 よく福岡って「七社会」経済って言われてましたけど、私は七社会経済ではないなと思ったわけです。福岡っていうのは第3次産業の街だと捉えたわけです。ですから、福岡の成長戦略を、短期的にリターンがかえってくるもの、中期、長期と分けました。

 短期的リターンは交流人口の増加。中期的リターンは知識創造型産業の育成。長期的リターンは支店経済からの脱却です。支店経済からの脱却は、手段としては本社機能の誘致、ならびにここに本社をつくっていく。これがスタートアップです。

 こうした短期・中期・長期で成長戦略をつくったのが、8年前の出来事なんです。これを着実に進めていくためにどうしようか。私はマスタープランを改訂することに手を付けたわけです。福岡市全体の大きなマスタープランを改訂して、その長期的プランを実行していくために政策推進プラン、行財政改革プランをつくったのが第2段階です。

 で、福岡市としての計画に落とし込みをして、そのうえで毎年の予算編成の中で、交流人口がまず短期的リターンでかえってきますから、これを増やしていくために国際会議やMICE、スポーツイベントの誘致をするようになりました。それによって就任2年目で入り込み観光客数が日本一になった、過去最高になったわけです。そしてその後も7年連続で、国際会議開催件数が政令市で1位となったわけです。

 これは、効果てきめんでした。就任直前の3年間は11位だった税収の伸び率が、3年間で1位になったんです。そのあと1期4年間も政令市で1番の伸び率になったわけです。こうやってソフト施策が非常に進んできた中で、何が起きたか。

供給力不足は民間活力で整備

 ホテルが足りない、滑走路が足りない、MICEの施設が足りない、クルーズの着岸する岸が足りない。ソフト施策によって大きく喚起された需要により、供給力不足が顕在化したわけです。どうするのか。当然、これらの整備には大きなお金もかかるし、簡単に一朝一夕にできるものではない。

 これらを税金を使ってやるというやり方ではなくて、できるだけ民間活力を利用しようと計画を考えた。そして、国家戦略特区を使って、規制緩和を使うことによって、建て替えを誘導していくようなやり方をする。これが天神ビッグバン。

 それから、「ウオーターフロントネクスト」。空港のコンセッション(民間に施設の運営権を与える方式)が話題になってますが、日本で初めての港のコンセッションによって、民間でお金を稼いで、そのお金で、整備費にも回していくという、日本初のコンセッションでやるのがウオーターフロントネクストです。

 これまで8年間してきたことっていうのは、福岡の成長、産業構造に合わせた成長戦略をソフト面でまず打ち、喚起された需要に応えていく。機会損失を逃さないために、今度はハードの整備に入った。大事になってくるのが、国とかとの連携。

 だから特区を使い、国の予算をできるだけ引っ張ってこれるような関係性をしっかり築いて、福岡を次のステージに持っていくために、いろんなプロジェクトを進めているというのが現段階です。

議会とは「お互い切磋琢磨」

―公約の政策を推進するためには、当然議会で議案を通さないといけない。2期目は議会との対立が表面化した部分もあったが、今後議会との関係づくりはどう進める考えか―

 間違いなく議会の協力なくしては絶対できないことなんですね。当然、政治家同士ですから、意見が対立することもあるかもしれないけれども、議会の皆さんが賛成票を投じていただいたことによって、いろいろな予算をしっかり執行してきているわけです。

 今回の選挙においてもこれまで支えていただいた与党4会派の皆さん、全て全面的に支援をしていただけるというお話もいただいています。この態勢を今後も維持していきながら、もちろんご意見が違う皆さんもいらっしゃると思うんですけど。ただ、街を成長させてその果実でしっかり暮らしの生活の質を良くしていくということに関しては、多分思いはあらかた皆さんも同じだと思いますので、議会とも当然、何でも賛成っていうことではないかもしれませんけど、お互い切磋琢磨をしながら、福岡を良い方向にもっていければと思います。

―宿泊税の進め方についての考えは―

 福岡市はもう、議会の中で宿泊税を行うと決定をしたわけです。議会の決定に基づいて、行政としても、制度設計を進めています。福岡県はまだ、宿泊税をするかどうかっていうのは、有識者(会議)で財源の在り方を現在検討している段階ですので。

 県として、宿泊税をするという形にもし今後なる、行政的にも議会的にもそうなって、かつ、福岡市内にも税金をかけていくことであれば、当然二重課税の恐れがありますから、その懸念はすでに県の方にお伝えしているんです。それでも、されるということであれば、当然調整が必要と思っています。

◆企業のため込み良くない、給与上げる努力を

―市民所得の向上についての考え、施策は―

 8年前と比較しても有効求人倍率が非常に増えて、働く場所が大きく増えていった。市税、税収の伸び率も、5年連続過去最高になってきていて、福岡が明らかに元気になっていることは、皆さんご承知いただけてると思うんです。

 一方で、最近言われているのが、内部留保が多いんじゃないかとか、要するに、人件費比率です。これが低くて企業がため込んでいるっていうのは、やっぱりよくないと思うんです。やはり、給与を上げていただく施策に、これから企業の皆さんも努力をしていただきたいと思っています。

 ただ、前提として、福岡市の経済自体が良くなっていかない限りは当然、給与を上げよう、ボーナスを上げようなんて話にはなりにくかったりもすると思うんです。今、人が不足しているのは間違いないんで、皆さん非常に人を欲しがっています。これは待遇とか、所得を上げていく良いチャンスではないかなと思っていますんで、行政としては産業政策として経済を活性化していくことによって、市民所得の向上の後押しをしていきたいと思っています。

ICT化のチャレンジ、どんどん進める

―公約に「ICT」という言葉が3箇所も出てきている。ICTを具体的にこうしたいとか、もっとこういうふうに使いたいという思いを聞きたい―

 公約発表なんでね。こうしたい、ふんわりとした思いを言うと、この場で言ったことですから、確実に実現しないと、「あの時言ったじゃないか」ってね。8年前に痛い目に遭ってるんですね。今のような誘導に乗っかって。まだ8年前でしたから、私も素直だったんですけども(笑)。ふふ。ここで自由に言い過ぎると、危ないっていうことも分かるんですけど。

 ICTは、特に行政サービス等において、ワンストップではなく「ノンストップ」で、役所に来なくてもいろんな手続きができるようなこと。防災に関しては、ペーパーで全てされているのは、効率が良くないんです。

 例えば福岡市が、熊本地震の時に行った自己完結型支援っていうのは、オンライン、ICTを使ったことによって、最先端の今のニーズ、物資の状況がどこにいても見える化されていたので、だぶることなく、適宜適切に支援することができたんです。

 あらゆる分野においてICTを導入していくことによって、最適な形で行政サービスを提供することができるようになっていくと考えています。私も若いですし、こういう分野には明るいつもりですから。どんどん積極的に取り入れていく。

 福岡市のLINEは皆さんも登録してますよね。ああいう形で、市民サービスですから。市民の皆さんに利便性を身近なところで感じていただけるようなものは、どんどんチャレンジしていく。それを一番最初に最先端ですることによって、自分たちの投資額、税金はできるだけ少ない額によって、さまざまなサービスを企業と組んで一緒にすることによって、市民のメリットも大きくするようなチャレンジは、これからもしていきたいと思っています。

 ちなみに、ICTのチャレンジをすると「高齢者が」というような話になりがちなんですが、高齢化してきて、(家から)出るのがおっくうになる人、高齢者ほどICTはすごく便利で、家にいながら買い物ができる、申請ができる。

 福岡は国家戦略特区の中で、日本で初めてオンライン上で、家にいながら診察を受けて、服薬指導を受けて、薬まで届くようになったりしたわけです。こんなICTのチャレンジはこれからもどんどん進めていくことによって、市民サービスの向上をはかっていきたいと思っています。

=2018/10/31 西日本新聞=

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