政活費不正の長崎市議が辞職 3度の辞職勧告、計54万円返還
長崎市の吉原日出雄市議(60)が、他人の領収書を使うなどして政務活動費を不正請求した問題で、吉原氏は1日、五輪清隆議長に議員辞職願を提出し、受理された。市議会はこの問題で3度の辞職勧告を出したが、吉原氏は拒んでいた。
吉原氏は2015~17年度、他人のガソリン代領収書を使ったり、自家用車で視察したにもかかわらず鉄道などを利用したと偽ったりしたとされる。市が詐欺などの疑いで刑事告訴し、長崎県警は計約33万円分について長崎地検に書類送検している。
市議会は昨年6月と今年6、9月にそれぞれ辞職勧告を決議したが、法的拘束力はなく、吉原氏は議員活動を継続。議会事務局によると、吉原氏は書類送検分を含め住民監査請求などで疑義が示された計約54万円を返還したという。記者会見で吉原氏は「市民に不快感を与え、議会の信頼を失墜させた」と述べた。
=2018/11/02付 西日本新聞朝刊=