あと半年「平成」あやかり商戦活況 小判、ノート、パズル、結婚式… 「祝賀」後押し

西日本新聞

 来年5月1日の改元まで半年を切った。百貨店や商業施設では「平成の書」をあしらった関連グッズが相次ぎ登場。「平成最後」「新元号元年」と銘打ったキャンペーンも開かれ、改元にあやかった商戦が活況を呈している。

 福岡市の博多大丸は1日、平成の2文字を記した純金製の大判、小判の販売を始めた。大判は100万円(100グラム)、小判は30万円(30グラム)。裏面に名前や年表を無料で彫刻するサービスもある。営業統括部美術担当の泉屋洋二さんは「平成時代に創業した企業や新たな門出を迎えた人、生まれてきた子どもや孫への贈り物として末永く残してもらいたい」と話す。

 平成の書体は1989年1月7日、昭和天皇の崩御を受けて、当時の小渕恵三官房長官が記者会見の場で手にした「平成の書」を用いた。原本は国立公文書館(東京)に保存されており、画像データの使用が認められているという。

 その国立公文書館が発売する「平成」のクリアファイル(300円)も口コミで話題が広がり、10月までに約1万4千枚が売れた。

 平成と記されたグッズを扱う天神ロフト(福岡市)の広報担当者は「ジグソーパズルやノート、ファイルなどがじわじわと注目を集めている」と話す。

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 ブライダル業界も改元を商機と見る。福岡県宗像市のホテル「オテルグレージュ」は「平成最後の結婚式」として来年4月までに申し込みをしたカップルに、ウエディングドレスなどが無料になるキャンペーンを開催。7月の開始後、問い合わせが殺到し、10月末までに例年の3倍の見学者が訪れた。成約数は前年比2~3割増を見込む。

 担当者は「1989(平成元)年生まれの人が結婚適齢期を迎える時期でもあり、需要にマッチした。これほどの影響が出るとは思わなかった」と驚く。

 新元号初日となる来年5月1日も披露宴の日取りとして人気を集める。記念日として覚えやすい上に、縁起が良いとされる「大安」。1年限りの10連休と重なると見込まれることから、予約競争が激化しているという。平成にあやかるか、元年婚を狙うか、今後も盛り上がりが続きそうだ。

 全国で唯一、平成の名がついたJR平成駅(熊本市)も、切符や駅舎の写真が会員制交流サイト(SNS)に投稿されるなどして、じわりと話題を集める。JR九州熊本支社は関連の企画について「今後検討したい」と意欲を示す。

 九州経済調査協会の小柳真二研究主査は「昭和天皇の崩御を受けた前回の改元と異なり、来年の改元は天皇陛下が生前退位し、新天皇が即位するという祝賀ムード。利用する企業側にも抵抗感が少なく、今後も節目を捉えた工夫に注目したい」と話す。

=2018/11/02付 西日本新聞朝刊=

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