35年前発見の化石は新種 クモヒトデ展示始まる 御船町恐竜博物館

西日本新聞

 御船町恐竜博物館は、約35年前に益城町川内田付近で約9000万年前の地層から見つかったクモヒトデの化石が新種と確認されたと発表し、13日から展示を始めた。

 化石は1983年ごろ、熊本市で学習塾を経営していた門川勝さん(66)と、教え子の中学生たちが発見した。その後博物館に収蔵され、2011年からクモヒトデの化石研究者である元高校教師の石田吉明さん(70)=東京都杉並区=が現存種などと比較し、文献などを調べていた。

 その結果、(1)5本の腕に厚みがある(2)腕の関節部分にトゲが2列並び、1本だけ長い(3)胴体に当たる「盤」のへりに小さな突起がある-などの特徴から、すでに絶滅したステゴフィウラ属の新種と判断した。

 新種は直径2.6センチ程度の大きさ。クモヒトデは死後すぐに体が崩れるため、ほぼ完全な形の化石は珍しいという。ルクセンブルク博物館で学芸員を務める共同研究者の助言を受け、生命の素晴らしさを描くアニメ作品が多い宮崎駿監督への敬意を込めて、「ステゴフィウラ・ミヤザキイ」と命名。論文は10月5日付でスイスの古生物学専門誌電子版に掲載された。

 現存する同属のクモヒトデは水深100メートル程度の海底に生息しているが、新種が見つかった地層「御船層群」の下部層は干潟など浅い海だった場所という。石田さんは「クモヒトデ類の生息環境がどう変わったかを調べる上で貴重」と語った。一方、門川さんは「30年以上前の話で忘れていた。びっくりしている」と述べた。

=2018/11/14付 西日本新聞朝刊=

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