「絶対にやめて」不法投棄に悩む宮若市 冷蔵庫やタイヤ…市外からも 

西日本新聞 筑豊版

 宮若市で長年にわたってごみの不法投棄が続き、市側が頭を悩ませている。人目に付かない場所に冷蔵庫やタイヤなどが捨てられ、業者による投棄も散見されるという。18日には同市が毎年実施している清掃活動があり、千人を超える市民らが参加。関係者は「不法投棄は犯罪であり、回収・処分には税金が費やされる。絶対にやめてほしい」と訴えている。

■清掃活動に市民1000人超

 18日午前9時、宮若市内でも特に不法投棄が目立つ日吉地区の力丸ダム。市内にある事業所の従業員や市職員、地域住民らが道路を歩きながらペットボトルや缶などを拾っていく。ダム湖側の斜面に目を向けると、落ち葉や土の中から大型ごみがのぞいた。

 テレビ、電子レンジ、炊飯ジャー、ゴルフクラブ、トタン…。中でもやっかいなのは布団やたたみだ。毎年活動に参加している60代の会社員男性は「水分を含んでいて重く、たたみは持ち上げるとぼろぼろくずれる。中にミミズやヘビがいることもある。斜面から引き上げるのも一苦労」と顔をしかめた。周辺の道路脇には「不法投棄禁止」「警告」と書かれた看板がいくつも立つが、すぐそばにもごみが捨てられていた。

 市民清掃活動は不法投棄防止の機運を高めることなどが目的。合併で宮若市が誕生した翌年の2007年度は約33トンのごみを回収。17年度は約11トンだったが、毎年活動場所を変えているため「減少傾向にある訳ではない」(同市)という。

■監視カメラ増設検討

 ごみの不法投棄は廃棄物処理法で、5年以下の懲役または1千万円以下の罰金などが科されるが、歯止めがかからないのはなぜか。

 宮若市によると、原因の一つとして考えられるのが、家電4品目を廃棄する際に必要な数千円のリサイクル料だ。負担を嫌う個人だけでなく、悪質な回収業者が料金を受け取りながら不法投棄するケースもある。大型のタイヤや塗料缶、レンタル用DVDのケースなど、業者が処理費用を浮かすために捨てたとみられるごみもあり、市外からの投棄も多いと考えられるという。

 同市は不法投棄防止のため監視カメラを3台設置しており、増設を検討している。ただ、機器や設置費用だけで100万円以上かかり、管理費も発生するなど負担は小さくない。直方署と連携し取り締まりも行っているが、市環境保全課の担当者は「車台番号から車の持ち主が分かることもあるが、ほとんどの場合、投棄者は分からない」と話す。不法投棄の監視や摘発に加え、地道な啓発活動も課題といえそうだ。

=2018/11/19付 西日本新聞朝刊=

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