熊本市長選 再選の大西氏会見 バス経営統合、積極関与へ 「重い責任感じる」

西日本新聞

再選後最初の会見で「責任の重さを感じている」と語った大西市長 拡大

再選後最初の会見で「責任の重さを感じている」と語った大西市長

 熊本市長選で再選された大西一史氏(50)は選挙から一夜明けた19日、市役所で記者会見に臨み「多くの皆さんに支持をいただき、責任の重さを感じている」と2期目への抱負を語った。路線バス網再編のため事業者の経営統合を促すほか、JR上熊本駅を拠点に市電やバスの乗り換えの利便性を高めるなど、公共交通の環境整備に力を入れる考えを明らかにした。

 大西氏は、路線バス網の再編が進まないまま乗客が減り続けていることに対し「事業者のトップと胸襟を開いて話したい。経営統合を含め、行政の関与を深めていく」と述べた。バス事業者が経営統合しやすいようにするため、国が独占禁止法の例外的な運用を検討していることにも触れ「よくリンクしながら事業者と協議したい」とした。

 上熊本駅については「街の中心に近く、市電、熊本電鉄、JRの乗り換えが便利になれば利用が増える」と期待を示した。

 市職員の課題として、情報の共有やコンプライアンス(法令順守)を挙げ「1期目で改善したが道半ば。行政組織は縦割り意識が強く、柔軟に対応できないところがある」と述べた。

 選挙戦を振り返り「街頭演説などで直接訴えた結果、平成に入って最高の得票率88・84%と大きな支持をいただいた」と強調。自民党などの推薦を受けて組織選挙の傾向が強まったのではないかとの指摘には「推薦をいただくことで訴える対象が広がった。組織が悪く草の根が良いのではなく、組織に属する人とも理念を共有できるかが重要」と応じた。

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 投票率 過去最低31・38%

 18日投開票の熊本市長選の投票率は31・38%となり、1998年の32・33%を下回り過去最低となった。

 「候補者がそろわない状況になると投票率が低下する」。再選を果たした大西一史氏(50)は19日、記者会見でこう語った。大西氏は9月に出馬を表明し、対立候補の表明は10月中旬。「選挙戦を始めた頃は『選挙があるんですか』と言われたくらい」と話す。

 敗れた重松孝文氏(71)も出馬表明が遅れたことを反省する一方で「論点がかみ合わず、政策がわかりにくく、投票に足を運ばなかったのでは」と語る。

 熊本大の鈴木桂樹教授(政治学)は「事実上の信任投票。かろうじて30%に達したが、大西氏を支持している人が投票所に足を運んだのが実態では」と分析。「政令市で無投票を避けるという意味で(重松氏の立候補は)有権者にとって良かった」としながらも、「この4年間、議員や政党が政策論争をして対立軸を形成してこなかったため、あわや無投票になりそうになった」と苦言を呈した。

=2018/11/20付 西日本新聞朝刊=

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