外国人緊急雇用、4割不適切 国交省調査 基準以下賃金や過重労働

西日本新聞

 2020年の東京五輪に向けた人手不足対策として建設業で緊急的に受け入れている外国人労働者に関し、国土交通省が17年度、雇用企業に立ち入り調査したところ「日本人と同等以上」と義務付けた給与水準を下回るなど賃金支払いに問題がある企業が4割に上ったことが21日、西日本新聞が入手した同省の内部資料で分かった。外国人の緊急雇用は、日本人と同等の給与水準を保証することや、技能実習生が移行する点で、衆院法務委員会で21日に審議入りした入管難民法改正案と共通点が多いが、外国人の労働環境を保護する制度の実効性に乏しい実態がうかがえる。

 外国人の緊急雇用は15年に受け入れを開始。いったん帰国して再来日した技能実習生に在留資格「特定活動」を付与する。企業側には労働関連法令の順守も義務付けている。雇用企業は国交省の認定が必要で、今年9月末時点で建設業では1473社に4011人が働いている。

 資料は、雇用企業が認定申請の際に提出した労働条件を守っているかどうかについて、業界団体に委託した調査をまとめた。それによると、立ち入った518社のうち204社で、給与が認定内容未満▽家賃などの過大な差し引き▽手当未払い-などがあり、同省が行政指導した。

 就労者名簿の作成が不十分(51件)▽過重な残業や休日労働(33件)▽預金通帳やパスポートを企業側が保管(2件)-など、現行の技能実習制度で指摘される問題点と同様の事例も見つかった。

 同省は調査結果について「企業を行政指導するための内部資料」(石井啓一国交相)としてこれまで公表していない。

=2018/11/22付 西日本新聞朝刊=

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