改元控え「暦に関心を」 門司のカレンダー店、パネル展示も

西日本新聞

 皇太子さまの新天皇即位に伴う改元を来年5月1日に控え、北九州市門司区栄町で創業95年目を迎えるカレンダー販売業「泰文堂」が、暦に対する関心を高めようと、啓発を兼ねたチャリティー活動を展開している。老舗の専門業者としては新元号の発表時期が見通せず、やきもきする面もあるが、高岡悠喜社長(77)は「節目だからこそ、暮らしに密接に関わる暦に目を向けてほしい」と話している。

 活動は12月3日の「カレンダーの日」に合わせて実施。旧暦(太陰暦)1872年12月3日を、明治政府が新暦(太陽暦)の73年1月1日と定めたことに由来する記念日だ。1924年創業の泰文堂は毎年、記念日の前後1週間程度をチャリティー期間とし、売り上げの一部を福祉団体に寄付。期間中、店内にはカレンダーの歴史を紹介するパネルも展示している。

 現在販売している2019年のカレンダーには、元号を表記していない。同社は販売のほか、企業からの注文を受け、カレンダーへの社名、住所の印刷も手掛けており、納品や印刷が大詰めを迎えている。

 スマートフォンに内蔵されたカレンダーで予定が管理できる昨今。売り上げ減で廃業した同業者も見てきた高岡社長は「紙のカレンダーも暮らしに欠かせない」と力を込める。

 東日本大震災(11年)、熊本地震(16年)、九州豪雨(17年)などの災害時、在庫のカレンダーを避難所に無償で送ると、想像以上に喜ばれた。「被災地では、日付を把握することで安心感が生まれたのでは」とみる。

 新天皇即位に伴い、来年4月27日から5月6日は10連休となる予定で、暦への関心は高まっていると感じる。高岡社長は「来年は特別な年。生活を支える暦が、大事にされる年になればいい」と期待する。

=2018/11/29付 西日本新聞夕刊=

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