経営学の観点で人材育成 福岡大商学部経営学科准教授 藤野真氏

西日本新聞

福岡大商学部経営学科准教授藤野真氏 拡大

福岡大商学部経営学科准教授藤野真氏

 ◆「ゲーム」を学ぶ

 福岡大商学部(福岡市)は、今年4月にクリエイティブ産業、とくにゲーム産業の経営者、プロデューサー、ディレクターといったサービス経営人材を育成することを目的とした「クリエイティブ・マネジメント・プログラム」を開設した。

 近年のゲーム市場の発展は目覚ましい。パソコン、家庭用ゲーム、モバイルゲームなどゲーム市場の世界規模は、2017年に1217億ドル(約13兆円)になっている。21年には1801億ドル(約20兆円)規模への市場拡大が予想されている。世界のゲーム市場は今後も約10%と高い成長率を維持することが見込まれている。

 日本においてもゲーム市場は拡大している。市場規模は1兆5686億円(出版市場の市場規模が1兆6千億円)。ゲーム人口は4922万人と推計されている。

 このようにゲーム市場は急速に拡大している。しかし、ゲーム開発のマネタイズ(収益化)は難しくなってきている。例えばゲーム機などハードウエアの進化により開発にかかる期間や予算、人員は長期化・増加しており、ゲームの開発費は高騰している。また、地域や国によってゲームやキャラクターの造形に対する嗜好(しこう)性、遊び方などの違いがある。こういった状況に対応するため、ゲームクリエイターをマネジメントの面から支えるサービス経営人材の育成が急務になっている。

 福岡大のクリエイティブ・マネジメント・プログラムでは、経営学の観点からゲーム産業のビジネスモデルを理解し、ゲーム制作のプロセスのマネジメント方法、ゲーム業界の技術的・表現的動向を把握する方法論など、ゲームおよびゲーム産業に関する幅広い教育に取り組んでいこうと考えている。教育プログラムを学んだ学生の中から、世界をリードするゲーム産業の経営者、プロデューサー、ディレクターたちが誕生することを期待する。

 福岡には国内トップレベルのパブリッシャー(ゲーム販売企業)やデベロッパー(ゲーム開発企業)が集積している。福岡という土地に根ざした特徴のある教育プログラムを通じて地域に貢献することが、大学の使命の一つであると考えている。

 藤野 真(ふじの・まこと)福岡大商学部経営学科准教授 1977年生まれ。駒沢大大学院修了。博士(商学)。長崎総合科学大を経て2014年から現職。専門は経営学。クリエイティブ・マネジメント・プログラム運営委員会委員。

=2018/12/09付 西日本新聞朝刊=