福砂屋がカステラで新商品 廃棄の“耳”おいしく活用 食品ロス減&フードバンク支援

西日本新聞

廃棄されていたカステラの“耳”(手前)が、新たな菓子に生まれ変わる 拡大

廃棄されていたカステラの“耳”(手前)が、新たな菓子に生まれ変わる

「ビスコチョ」を持つカステラ本家福砂屋の殿村禎三副社長=11月

 カステラ本家福砂屋(長崎市)の福岡支店が、カステラの生産過程で出る廃棄部分を使って新商品を作り、収益の一部を「フードバンク」の活動支援に寄付する取り組みを始めた。食べられるのに廃棄される「食品ロス」削減と、子ども食堂などに食品を提供するフードバンク支援という社会貢献の一石二鳥を目指す。

 福砂屋が10月に販売を始めたのは「ビスコチョ」(324円)。カステラを生産する際、廃棄されてきた“耳”の部分を短冊状にした上で2度焼きしたもの。食感や味はラスクに近い。福岡市内で経営するカフェで数年前から茶菓子として無料提供し、評価を得ていた。考案した殿村禎三副社長と妻で企画室室長の祐美子さんは「耳の部分は水あめがたまるため、甘味が強く一番おいしい」という。

 商品化のきっかけは、2人の長女が高校のリポートの課題に「世界の食品廃棄物の問題」を選んだこと。一緒に食品廃棄物について調べる中、国内で年間2800万トン超の食品が捨てられている現実を知り「自社でも食品ロス削減ができないか」と思い立ったという。

 さらに「売り上げは子どもたちのために役立てよう」と考え、収益の一部を、フードバンクの活動支援を目的に来年3月発足する一般社団法人「福岡県フードバンク協議会」(仮称)に寄付することにした。

 殿村副社長は「食品ロス削減の取り組みは職人の自社製品への愛情を高め、技術向上にもつながる」とし、「老舗企業として社会貢献に努力したい」と話している。

 ビスコチョは現在、福岡県内の福砂屋直営店4店舗で販売されている。

=2018/12/12付 西日本新聞朝刊=

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