年賀状ノルマ廃止どうなった? 金券店への持ち込み大幅減 一部の郵便局は今年も…

西日本新聞

年賀はがきの販売をアピールするのぼりが並ぶ郵便局=12日、福岡市中央区 拡大

年賀はがきの販売をアピールするのぼりが並ぶ郵便局=12日、福岡市中央区

 2019年用年賀はがきの販売がピークを迎える中、九州の郵便局員から「今年は販売のノルマがなくなり楽になった」との声が寄せられている。「過剰なノルマ」との批判があった「販売指標」を日本郵便が廃止する方針が明らかになった9月には、局員たちは半信半疑の受け止めだったが、自腹での購入を迫られるような状況は改善されつつある。ただ一方で、指標とは別の名目で過度な販売目標を課す郵便局があるなど、形を変えたノルマが一部では残っているようだ。

 福岡県の郵便局の男性社員は「昨年までのように、無理な目標を『何とか売れ』と言われなくなった」と話す。ノルマ廃止が報じられた際は「変わるとは思えない」と不信感があったが、今年は「なじみのお客さんに声を掛けるように」と上司からハッパを掛けられる程度で、毎日のように販売枚数を報告させられることもなくなったという。

 これまで男性の局では、販売目標である指標が達成できずに自腹で大量購入し、金券ショップに持ち込む局員もいた。今年、男性が地域の金券ショップの様子を確認したところ、年賀はがきの取り扱いは例年より大幅に減っていたという。福岡県内で複数の金券ショップを展開する業者も「今年は郵便局員があまり来なくなった。枚数も例年の半分以下になった」と言う。

 県内の別の郵便局では、「今年は知り合いの局員が売りに来なかったので」と窓口で年賀はがきを購入する客が増えたという。

 一方、九州のある郵便局に勤める男性は、上司から用紙を渡され、目標枚数の記入を求められた。紙の表題には、昨年までの「指標」ではなく「目論見(もくろみ)」と書かれていた。少ない枚数を書いた同僚は呼び出されて叱責(しっせき)され、別の同僚は昨年同様に「金券ショップに持って行った」と話していたという。男性は「指標という言葉を使っていないだけで、無理なノルマを課されているのは今年も同じ。幹部の意識が低い局では何も変わっていない」と憤る。

 これまで同社は、前年の販売実績などを基に販売指標を設定し、各郵便局が10人ほどの班ごとに割り振ってきたが、自腹営業が根絶できないことなどを理由に、19年用からは指標を廃止する方針に転換した。同社広報室は「枚数の指標を課している事実があれば、改めるように指導する」としている。

=2018/12/13付 西日本新聞朝刊=

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