工藤会の“象徴”撤去目指す 北九州市が本部用地の買収検討

西日本新聞

 特定危険指定暴力団工藤会の本部事務所(北九州市小倉北区神岳1丁目)の用地について、北九州市が買収を検討していることが13日、市関係者への取材で分かった。公益財団法人・福岡県暴力追放運動推進センターと共同で資金を拠出していくことなど、複数案を視野に入れている。工藤会側との交渉は、早くても来年度以降になる見通し。

 市関係者は取材に「工藤会の『象徴』といえる本部事務所が都心部から消えることで、暴力団追放の機運がより一層高まる」と期待。一方で「工藤会側に資金が流れる恐れもあり、裁判の行方や県警の意見などを聞き取った上で慎重に進める」と話した。

 本部事務所は小倉北区の都心部に立地。4階建てで、周囲には高さ約2メートルのコンクリート塀が巡らされている。2014年11月以降、福岡県公安委員会が暴力団対策法に基づき使用制限命令を出しており、現在は組員が全く出入りできない状況。市関係者によると、工藤会側は固定資産税を滞納しているという。

 北九州市では、11年に小倉北区の建設会社役員が帰宅直後に射殺されるなど、工藤会が関与したとされる市民襲撃事件が相次ぎ発生。福岡県警は14年9月に工藤会の壊滅作戦に着手し、トップで総裁の野村悟被告(72)が殺人などの罪で起訴されている。野村被告は上納金を巡る所得税法違反罪にも問われ、福岡地裁が7月、懲役3年、罰金8千万円の実刑判決を出した。野村被告側は判決を不服として控訴している。

=2018/12/14付 西日本新聞朝刊=

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