「末は博士か大臣か」

 「末は博士か大臣か」。昔、子どもの将来を期待して語られた言葉だ。もはや死語だが、それでも「博士」の方は、本庶佑(ほんじょたすく)・京都大特別教授や大隅良典・東京工業大栄誉教授のノーベル賞受賞に沸いたように、子どもたちの憧れの対象だろう。さっぱりなのは、もう一方の「大臣」だ。「将来は大臣になりたい」と目を輝かせる子どもに会ったためしもない。

 先の臨時国会でも、しどろもどろの答弁が失笑を誘った桜田義孝五輪担当相、政治資金収支報告書の訂正を繰り返す片山さつき地方創生担当相、財務省の文書改ざん問題があっても留任し、問題発言を繰り返す麻生太郎副総理兼財務相など、その資質に疑問を感じる閣僚が目立つ。

 なるほど、これが安倍晋三首相が言う「適材適所」か。任に耐えない「大臣」が量産され、失笑の対象となることが残念でならない。「大臣」の復権は望むべくもないか。 (山口英宏)

=2018/12/15付 西日本新聞朝刊=

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