救命胴衣に小型通信機 海の遭難者早期に発見 来年2月7管、全国初導入へ

西日本新聞

 漁船から海中への転落者や遭難者の早期発見につなげるため、第7管区海上保安本部(北九州)は、救命胴衣に装着した小型通信機の電波を使った捜索システムを来年2月から導入する。全国初という。17日、福岡市の今津湾で海上での実証実験を行った。

 通信機は福岡市のベンチャー企業「オーセンティックジャパン」が開発。救命胴衣の子機(縦6センチ、横4センチ)から発信される電波を、離れた船やヘリコプターに搭載した親機(縦11センチ、横6センチ)が受信すると、子機までの方向や距離が特定できる。主に山岳救助で使われており、衛星利用測位システム(GPS)を使った機器に比べ安価という。

 17日は、遭難者役の海上保安官が海中に“転落”し、船とヘリコプターで同時に捜索開始。船は20分ほどで約1・4キロ離れた子機の位置を特定。波の影響を受けないヘリコプターは、5分ほどで約4・5キロ先の子機の電波を受信した。

 同本部によると、2008~17年の漁船事故で130人が海中に転落し、うち93人が死亡や行方不明になった。福岡県漁連が今月から同システムの導入を進めており、同本部は漁連と連携して捜索を行う。同本部の長崎克明警備救難部次長は「実験では想定より早く要救助者の発見につながった。一刻を争う捜索の救命率が高まる」と話した。

=2018/12/18付 西日本新聞朝刊=

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