選手支え続ける寮母…全国高校駅伝出場の松浦、誓う恩返し

 23日の全国高校駅伝(京都市)に男子県代表として出場する松浦高の選手を陰で支える女性がいる。沢田洋監督(52)の妻で寮母の沢田直子さん(52)。体調や栄養バランスに心を配った3度の食事を用意し、選手の活躍を願う。

 6年ぶりの優勝を飾った11月の県大会。雲仙市小浜町のゴールに駆け込んだアンカーの西村幸樹選手(1年)を迎えた直子さんは涙が止まらなかった。「自分の子のように接して、共に頑張ってきたから。6年が長かったような短かったような、最高の瞬間でした」

 15人の部員の中で、白石大以夢(たいむ)主将(3年)を含む5人は松浦市内の中学出身だが、全員が志願して寮生活を送っている。

 練習は春夏秋冬、朝6時から。直子さんは練習終了前に、15人分のおにぎりやおかずをグラウンドに届ける。昼は10品近く入った弁当を学校へ配達。夕食は午後7時ごろ、高台の住宅地にある自宅に自転車で来る選手たちを迎え、配膳を手伝ってもらう。互いに疲れていても、心を通わせるひとときだ。

 「貧血にならないように鉄分の多い料理を心掛けている。試合前は脂肪分を控え、生ものはなし。風邪の予防に9月末からしょうが湯を飲ませています。調子が出ない子は表情が暗いので励ましてあげるんです」

 直子さん自身、中学から短大まで短距離走の選手だったので、アスリートの心身がよく理解できる。

 白石主将は「いつも僕たちの体調を第一に考え、温かく見守ってくれる。全員が監督宅で食事を共にし、団結心が生まれる。全国大会では自分の走りを見せ、感謝の気持ちを伝えたい」と恩返しを約束する。

 沢田監督がしんみり語った。「選手の努力はもちろん、市の高校に対するさまざまな支援、保護者や市民の後押しなど県大会優勝の要因はいろいろあるが、妻が最大の陰の功労者だと思っている。ここまで来られたのも妻の支えがあったからこそ」

 都大路を駆ける選手たちの一歩一歩に、直子さんの熱い思いが宿っている。

「チーム松浦の誇り持って」在校生、市民が壮行会

 松浦市の松浦高で17日、全国高校駅伝(男子)に出場する選手の壮行会があった。集まった在校生と市民の期待を受け、選手が目標達成を誓った。

 熱気に満ちた体育館に15人の選手団が入場すると、中上徹校長が「最後の勝負は人間性で決まる。感謝の心で自分の走りを」とあいさつ。友田吉泰市長は「長崎県代表として、県に関わるすべての人のために悔いのない健闘を祈る」と激励の言葉をかけた。

 白石大以夢主将(3年)は「全国の強豪を恐れることなく、チーム松浦の誇りを持って20位以内を目指す」と力強く決意表明。会場を大きな拍手が包み、校歌を斉唱して選手を勇気づけた。同窓会長で、全国大会に向けて組織された特別後援会の藤田英敏会長(56)は「勝負は時の運。笑顔で胸を張って帰って来てほしい」と話した。

 壮行会に続き、日本風力エネルギー(東京)から特別後援会に寄付金の目録が贈られた。

=2018/12/18付 西日本新聞朝刊=

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