外国人就労拡大、閣議決定 「特定技能」9カ国最大34万人

西日本新聞

 政府は25日、改正入管難民法に基づく外国人労働者の受け入れ拡大に向け、制度の運用について示した基本方針と業種ごとの分野別運用方針を閣議決定した。共生社会実現のための総合的対応策も関係閣僚会議で了承した。新たな在留資格「特定技能」は来年4月からスタートし、今後5年間で最大34万5150人の受け入れを見込む。今後、政府や地方自治体、企業は急ピッチで受け入れ準備を加速させる。

 基本方針は五つの柱で構成。技能や日常会話程度の日本語能力を求め、外国人の報酬額は日本人と同等以上と定めたほか、同じ分野での転職は認めた。悪質なブローカーを排除するための2国間協定を結ぶ。当面、ベトナム▽フィリピン▽カンボジア▽インドネシア▽タイ▽ミャンマー▽ネパール▽中国▽モンゴル-の9カ国を想定している。

 受け入れる34万人超は「上限として運用する」と明記したほか、人手不足が解消した分野は受け入れ対象から外す。改正法施行後2年をめどに見直す。

 分野別運用方針には、14業種別の受け入れ見込み数や技能試験の開始時期を記載。ただ、来年4月時点で技能試験を導入するのは、宿泊、介護、外食の3業種のみ。当面は試験を免除された技能実習生からの移行が大半となる。

 一方、家族帯同が認められ、熟練技能が必要となる2号は制度開始から2年後に建設と造船・舶用工業が導入予定で、ほかの業種は未定となっている。雇用形態は直接雇用が原則だが、農業と漁業は例外的に派遣を認める。

 総合的対応策は126項目に上り、予算は総額224億円。柱は、全国100カ所の相談窓口「多文化共生総合相談ワンストップセンター」。このほか、運転免許試験や110番、災害情報発信などさまざまな分野で多言語化を推進する。

 課題となっている外国人の都市圏集中を避けるため、地域、分野別の受け入れ数を3カ月ごとに公表することも盛り込んだ。入国管理局を格上げし管理と支援を担う「出入国在留管理庁」を4月に創設する。

 政府は法務省令を策定し、来年1月23日の衆院法務委員会の閉会中審査で説明する。

=2018/12/26付 西日本新聞朝刊=

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