酷暑から一転、来年は「冷夏」? エルニーニョ現象が影響

西日本新聞

 厳冬で始まった2018年。「災害」とも称された記録的な酷暑を乗り切り、暖冬傾向と言いつつ寒波とともに年の瀬を迎えた。来年の九州の天候はどうなるのか。福岡管区気象台によると、鍵を握るのは遠く南米ペルー沖の海面水温が高まる「エルニーニョ現象」。予想される傾向は「暖春」と「冷夏」だという。

 気象台によると、九州北部は17年12月~18年2月、強い寒気の影響で平均気温が下がり、32年ぶりの寒い冬に。春は一転して暖かい空気に覆われた。夏は高温傾向が極端化し、太平洋高気圧が勢力を拡大。最高気温35度以上の猛暑日数は福岡県久留米市と大分県日田市が全国トップに並び、過去最高の44日を記録した。

 今季は暖冬傾向で、気象台は「来年春までは暖かさが続く」とみる。根拠の一つは10月に発生したエルニーニョ現象だ。西日本は南からの暖かい空気が流れ込みやすく、寒気は入りにくい状態が続いている。

 エルニーニョが5月まで続く確率は80~90%、6月までは70%と高い。夏まで続くと、今夏の猛暑を引き起こしたメカニズムとは逆に働く。フィリピン沖の海面水温が下がると太平洋高気圧の張り出しが弱まり、日本では日照時間が減少。冷夏の原因となるという。

 もう一つ、冷夏を予想する根拠がある。インド洋熱帯域の水温だ。上昇すると冷夏になりやすく、現在は上昇傾向だ。ただし、エルニーニョが発生し、インド洋の水温が上昇した10年夏は冷夏予想が外れ、記録的猛暑となった。気象台は「傾向は予想できるが、絶対ではない」としている。

=2018/12/31付 西日本新聞朝刊=

PR

PR

注目のテーマ