太陽光パネルが衣料品に 廃棄時、繊維に再生 福岡市と台湾の企業

西日本新聞

 破損して廃棄処分される太陽光発電パネルを衣料品に使われる繊維にリサイクルする取り組みに、福岡市のパネル検査機器メーカー「システム・ジェイディー」と台湾のリサイクル企業などが乗り出す。1月からまず台湾で開始。大規模太陽光発電所(メガソーラー)が増加する中、世界的に廃パネルの大量発生が見込まれ、太陽光発電で先行する欧州でも現地企業と連携して事業拡大を目指す。

 システム社は2002年設立。メガソーラーの点検作業で、数百枚あるパネルの中から断線するなど不具合のあるパネルを特定する機器「ソコデス」を開発し、これまでに国内外で約700台を販売している。

 18年に台湾でパネルのリサイクルを手掛ける光宇材料、現地商社と3社で協力合意書(MOU)を締結。台湾の顧客向けにソコデスで不具合のあるパネルを発見し、光宇材料がリサイクルする協力態勢を築いた。

 光宇材料は太陽光パネルや半導体を廃棄する際に発生するシリコンのごみを粉砕して、ケイ素繊維に再生する技術を開発。台南市に建設した新工場が1月に稼働し、月間1800トンのごみを処理する体制が整う。

 ケイ素繊維は耐久性に優れ、17年に台北市で開催されたユニバーシアード夏季大会で台湾代表チームのユニホームにも採用された。保温性も高く、天然の羽毛より安価に量産できるため、ダウンジャケットや布団の中綿にも使われている。

 太陽光発電は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)が導入された12年以降、メガソーラーや一般家庭などで急速に普及。パネルの寿命は25年程度とされ、環境省は国内で20年度に約2800トンの廃パネルが、30年度に約2万8千トン、40年度には77万トンと急増すると推計する。

 システム社の伊達博社長は「パネルのリサイクルは世界共通の課題。国内外で事業を拡大したい」としている。

=2019/01/08付 西日本新聞朝刊=

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