外国人の結核検査を義務化 6カ国対象19年度中実施へ 長期滞在予定者、入国前に

西日本新聞

 日本に滞在する外国人の結核患者が増えていることから、政府は日本に長期滞在を予定するアジア出身の外国人に対し入国前に指定病院で検査を受けることを義務付ける取り組みを始める。相手国と調整を進め、2019年度中にも実施する方針。4月施行の改正入管難民法に基づく新制度で労働者を受け入れる9カ国のうち6カ国が含まれ、国内の結核予防につなげる。

 日本政府が相手国の国立病院などを指定し、90日以上の長期滞在を予定する外国人に検査を義務付ける。病院側が胸部エックス線検査などを実施した上で「結核非罹患(りかん)証明書」か「結核治癒証明書」を発行。いずれかの証明書取得をビザ発給の必要条件とする。

 対象はフィリピン、中国、ベトナム、ネパール、インドネシア、ミャンマー。留学や技能実習制度などでの入国者が多く、外国生まれの新規患者数の約8割をこの6カ国の出身者が占めている。

 16年の結核罹患率(10万人に対する患者数)は最高のフィリピンで554、最低の中国で64。まず6カ国で運用を始め、罹患率50以上の国は対象に加えていく方針という。日本の17年の罹患率は13・3。

 厚生労働省によると、17年の結核の新規患者数は1万6789人で年々減少している。一方、留学生や労働者を含む「外国生まれ」は1530人で全体の9・1%を占め、13年の1064人(全体の5・2%)から4年で1・5倍に増えた。入管難民法では結核感染者は入国はできないが、本人に自覚がないまま入国しているケースがあるとみられる。

 昨年は北九州市の日本語学校で外国籍の女性2人が結核を発症し、男女23人が感染したほか、香川県では技能実習生の男女12人が集団感染した。厚労省の担当者は「外国人に対する検査を強化することで、国内の結核罹患率のさらなる低下が期待できる」としている。

=2019/01/20付 西日本新聞朝刊=

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