【小児がん 母と娘の闘病日記】(1)母から 始まりは首のころころ

 あれから10年もたったんだな。2008年11月、9歳だったあなたは「急性リンパ性白血病」と診断されました。

 芙優(ふゆ)が生まれたのは、2月の雪の降る朝。初産だったので長い陣痛でしたが、元気な産声がとてもうれしかった。幼い頃はすぐに風邪をひいて大変でした。小学生になって少しずつ丈夫になってくれましたね。

 2歳下の弟と一緒に、スイミングの帰りに寄った図書館。何げなく後ろから2人の首に触れたとき、「あれ?」と思ったのが始まりでした。あなたの首だけ異常に太かったのです。全体を触ると両端にころころとしたものが5個くらいありました。「何これ? 痛い?」と聞いても「痛くない」と平気な様子でした。

 何となく気になって、翌日かかりつけの小児科に連れて行きました。先生は「ちょうど歯が抜けている頃なので、ばい菌が入ってリンパが腫れたんでしょうね」と、抗生物質を処方されました。様子を見ることになりましたが、1週間たっても腫れは引かず、大きくなったような気がします。

 もう一度受診すると「明日の朝、紹介状を用意しておきますから、すぐに大きな病院へ行ってください」。翌朝、病院へ。その頃には首だけでなくへんとう腺、喉の奥のリンパ組織「アデノイド」も腫れ、呼吸するのも苦しそうでした。

 まずへんとう腺とアデノイドを手術で摘出し、腫れているリンパ組織を検査することになりました。ばたばたと入院日時も決まりました。この時は、それほど悪い病気の前兆だとは思いもしませんでした。

(山本章子=がんの子どもを守る会九州北支部代表幹事)

 

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 がんの子どもを守る会九州北支部の代表幹事山本章子さん(45)、小児がんの長女芙優さん(19)=福岡県宗像市=が、母と娘それぞれの立場から闘病生活を振り返ります。

 

=2019/01/14付 西日本新聞朝刊=

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