中国成長率6.6%もっと低い? 一部専門家根深い異論 「1%台、マイナスも」

西日本新聞

 【北京・川原田健雄】中国政府は2018年の経済成長率を6・6%と発表したが、中国国内では「実際はもっと低い」との見方が出ている。一部エコノミストは講演で「1%台」や「マイナス成長」の可能性を指摘したが、講演の動画は政府の規制のためか、中国のインターネット上で閲覧できなくなった。

 中国国家統計局は21日、18年の国内総生産(GDP)が前年比6・6%増だったと発表。政府目標の「6・5%前後」を上回ったことを明らかにした。ただ、中国のGDP統計を巡っては以前から「実態と懸け離れている」といった疑問の声が国内外で出ている。

 昨年12月には、中国人民大の国際通貨研究所副所長、向松祚氏が講演で「非常に重要な機関の研究グループの内部報告によると、(18年の)成長率は1・67%だ」と紹介。さらに「別の試算ではマイナス成長になった」と明かした。講演の動画は会員制交流サイトで拡散され「信頼できる」「真実を暴いた」などの書き込みが相次いだが、その後、閲覧できなくなった。

 中国の金融関係者は「統計局が統計を捏造(ねつぞう)することはないと思うが、できるだけ高い成長率に見せるために工夫している」と指摘。政府が発表直前に17年のGDP規模を下方修正したことも減速幅を小さく見せるためだとみる。「経済の実態が数字以上に悪いのは間違いない」と話す。

 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)に今月寄稿した英国のエコノミストは、中国政府が大胆な景気刺激策を取らなければ、今年の成長率は2%まで落ち込む恐れがあると訴えた。

=2019/01/24付 西日本新聞朝刊=

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