八代で最古級恐竜化石 1億3300万年前の地層から 体長10メートル肉食竜の肋骨か

西日本新聞

 熊本県八代市坂本町の山林で、約1億3300万年前の白亜紀前期の恐竜とみられる化石が見つかったことが28日、分かった。調査した同県御船町恐竜博物館によると、国内最古級とみられる。これまで恐竜化石の確認例がない同市周辺の白亜紀前期の地層「川口層」から発見され、今後、同層からさらなる恐竜化石が見つかる可能性もあるという。

 同館の池上直樹主任学芸員によると、化石は長さ約8センチ、幅約4センチ。骨の大きさや形状などから、恐竜の肋骨(ろっこつ)の一部とみられる。「今の段階で種類の断定はできないが、楕円(だえん)形の断面や厚みなどの特徴から、二本足で歩行する(肉食恐竜である)獣脚類の可能性を否定できない」と説明。肉食恐竜の場合、体長は10メートルほどと推定される。

 「川口層」は同県芦北町田浦から同市東陽町まで約40キロに帯状に分布。化石は2014年10月、古生物学の男性研究者=同県合志市=が同層を調査中に発見した。地層から落下した岩石に恐竜の骨のようなものが埋まっているのに気付き、同館に持ち込んだ。池上学芸員らが岩石から取り出す作業などを進めていた。

 同年代の恐竜の化石は、福井県や兵庫県などでも見つかっており、池上学芸員は「日本海側の恐竜との関係を調べる材料になり、どう進化していったかを知る上でも役立つ」と強調する。同館は発見者の男性と協力し、他の部位の探索を続けるという。

 化石は29日から同館で展示し、一般公開される。

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 国立科学博物館の真鍋真・標本資料センター長 1億3千万年ほど前の化石であれば日本最古レベルで、九州では北九州市で見つかった恐竜の化石と並んで最も古い部類に入る。肋骨以外の部位が今後見つかる可能性も高く、白亜紀後期の化石との比較ができれば恐竜の進化を解明する上で期待できる。

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 岡山理科大の実吉玄貴講師(古生態・古環境学) 海の地層が多い日本で恐竜の化石が見つかると、地層の年代を絞りやすくなり世界的な恐竜研究にとっても非常に重要な発見。恐竜の進化系統だけでなく、恐竜が生きた時代の地球環境や地形などを知る手掛かりになる。

=2019/01/29付 西日本新聞朝刊=

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