竹田市小児科医不在の恐れ 診療所医師が辞意 市民5300人署名

西日本新聞

 竹田市の唯一の小児医療機関「市立こども診療所」で所長を務める男性医師(50)が市への不信感から辞意を示唆し、診療所が2月にも休診する恐れが出ている。市内から小児科医がいなくなることを危惧(きぐ)し、女性でつくる「竹田の小児医療を守る会」は30日、診療所の継続などを求める約5300人分の署名を首藤勝次市長と医師に提出した。

 こども診療所は市内に小児科の医療機関がなかったことから、市が2009年に開設。以来、現在勤務する医師が1人で診療を担ってきた。年約1万6千人が受診し、約1千万円の黒字。老朽化に伴い、現在建て替え工事が行われている。

 市は17年12月、人手不足が続く看護師の採用などで柔軟に対応できるよう、指定管理者が診療所の運営をできるように条例を改正。市によると、指定管理者による病院の運営条件などを巡って市と医師に確執が生じ、医師は今月21日の市議会で辞意を示唆したという。

 子どもを持ち、小児科医不在を恐れる市内の女性4人は23日、「竹田の小児医療を守る会」を発足させ、診療所の継続などを求める署名活動を実施。市の人口の約4分の1となる約5300人から賛同の署名を得て、30日に提出した。

 首藤市長は「コミュニケーション不足で医師とすれ違いが生まれ、不安を与えて申し訳ない」と謝罪。市は今月から特命課長を置いて医師との関係修復などを図っていることを明らかにした。

 関係者によると、診療所は2月からインフルエンザのワクチン接種を中止する予定で、アレルギーで定期的に受診する患者には他院への紹介状を渡すなどしているという。会の古森佳代代表(50)は「診療所が無くなると片道30分~1時間以上かけて市外の病院に行かないといけない。なんとか診療を続けてほしい」と訴えた。

=2019/01/31付 西日本新聞朝刊=

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