資生堂、久留米に新工場 500億円投資21年稼働へ 海外需要に対応

西日本新聞

資生堂が福岡県久留米市に建設する新工場のイメージ(同社提供) 拡大

資生堂が福岡県久留米市に建設する新工場のイメージ(同社提供)

 資生堂は4日、福岡県久留米市に国内外向け化粧品(スキンケア製品)の新工場を建設すると発表した。2020年着工、21年稼働を目指す。同社が九州に工場を設けるのは初めて。地元などからの新規雇用も検討している。投資額は400億~500億円を見込む。

 新設する九州福岡工場(仮称)は、久留米市田主丸町の「久留米・うきは工業団地」内の約9万7千平方メートルに建設。建築面積などは未定だが、年間生産能力は1億4千万個の予定。同社グローバル広報部は「新規雇用については、具体的な規模や時期を検討中」としている。

 近年増加している海外需要を踏まえ、アジアに近い立地を生かした輸出拠点との位置付けで「『メード・イン・ジャパン』にこだわる海外客向けの生産を担う」(同部)。また、需給が逼迫(ひっぱく)している国内向けの供給力向上も図る。

 同社は日本製化粧品の人気を追い風に業績が拡大。17年12月期の連結売上高は1兆円を超え、20年目標を3年前倒しで達成した。現在は国内に3工場、海外に8工場を持つが、軒並みフル稼働の状態という。1千億円近くかけて19年に栃木県大田原市、20年に大阪府茨木市で新工場を稼働させる計画を進めている。

 さらなる今後の成長性確保のためには、中長期的に安定した供給体制の確立が不可欠として、交通アクセスが良い久留米市への工場新設を決めた。また、国内の既存工場が本州に集中しているため、地震など大規模災害時の事業継続の観点からも進出の決め手になったという。

 九州福岡工場は次世代型工場として、生産機器とインターネットをつないだIoTなど最先端技術や最新設備も導入する予定。

■「雇用、地域振興に期待」知事や久留米市長

 資生堂が福岡県久留米市に新工場を建設すると発表したことを受け、福岡県の小川洋知事は「県は久留米地域を中心に、機能性食品や医薬品などのバイオ関連産業の集積を目指す『福岡バイオバレープロジェクト』を推進している。資生堂の進出でこの取り組みに弾みがつき、地域のさらなる振興につながる」と喜びのコメントを発表した。

 久留米市の大久保勉市長は「『ものづくりのまち久留米』に、ゴム産業、自動車産業と並ぶ新たな産業ブランドが誕生する」とコメント。「久留米市民だけでなく、市近郊の方々にとっても大きな雇用の場が創出され、既存の企業にとっては新たなビジネスの可能性が生まれる」として、地域経済の発展に強い期待感を示した。

=2019/02/05付 西日本新聞朝刊=

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