「せめて2年早く」宮田さん次男 松橋事件再審結審

西日本新聞

 「予想よりもさらに早い時間で初公判が終わり、1回で終えることができて良かった。あとは判決を待つのみ」。三角恒主任弁護士は初公判後の記者会見で、審理時間の短さへの驚きをみせ、時折笑顔ものぞかせて語った。昨年末から4回にわたって行われた3者協議で確認した通りの即日結審。ただ、長い年月や手続きが必要な再審制度、検察の対応に対して、会見で厳しい声が相次いだ。

 殺人罪について、再審請求審での裁判所の判断などを踏まえて「有罪立証は行わない」と論告で述べた検察。弁護団の野嶋真人弁護士は「有罪立証しないなら曖昧にして逃げるのではなく、捜査の過ちを認めて積極的に無罪主張するべきだった」と批判した。

 父や亡き長兄に代わって会見に臨んだ宮田賢浩さんも「ひと言謝る、という人間の心はないんでしょうか」と検察への怒りをあらわに。長兄が無罪判決を見届けることなく一昨年に亡くなったことについて触れると「せめてあと2年早く(初公判が)できなかったのか。再審の手続きがもっと早くなるようにしてほしい」と訴えた。

 最高裁で刑が確定してから再審初公判まで、29年を要した。野嶋弁護士は「証拠の新規性と明白性が要件の再審請求はハードルが高い。開始決定が出ても検察は不服申し立てができるため裁判が長引いてしまう」と、再審制度の問題点を指摘した。

=2019/02/09付 西日本新聞朝刊=

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