【地域の針路 2019統一地方選】議員なり手対策9割なし 直近選挙1割無投票

西日本新聞

 過疎や高齢化で地方議員のなり手不足が深刻化する中、九州の7県、233市町村(計240議会)の約9割で対策が遅れていることが西日本新聞の地方議会アンケートで分かった。対策を検討していると回答したのはわずか13議会。一方で、直近の選挙が無投票だった議会は21あり、約1割を占めた。なり手不足解消へ国の研究会が示した「議会の新形態」について検討している議会はゼロ。人口減時代のあり方をどう描くか、議会側の意識はまだ高まっていない。

 アンケートは、統一地方選を前に議会活動の現状や課題を探ろうと昨年末から1月にかけて実施。全ての議会から回答を得た。

 なり手不足を巡っては、総務省の有識者研究会が昨年、生活給を保障する少数の専業議員による「集中専門型」と低報酬の兼職・兼業議員中心の「多数参画型」という新たな議会の形態を提言し、国が制度設計などを検討している。

 アンケートではこの提言も踏まえて、なり手不足対策の検討状況を尋ねたところ、対策を「検討していない」が7県議会を含む227議会(94%)に上った。「研究会の提言を基に検討している」はゼロだった。

 「提言とは別の方法で検討している」は、北九州市や大分県中津市、長崎県小値賀町など13議会。小値賀町は育児、若者手当の支給などを含む法改正を国に求めているほか、小中高校と段階を踏んだ議会制度の学習を導入している。

 議場の多目的利用で住民との距離を縮めようとしているのは宮崎県五ケ瀬町議会。福岡県うきは市や熊本県美里町、宮崎県小林市などの議会は特別委員会を設置し、若者や女性議員の確保対策を取り上げている。

 直近の選挙が無投票だった議会は約1割の21市町村。佐賀県神埼市(定数20)、大分県津久見市(14)、鹿児島県さつま町(16)、熊本県長洲町(14)、福岡県東峰村(10)などだった。2015年の前回統一選は、全国にある人口千人以上1万人未満の市町村の約3割が無投票だった。

=2019/03/05付 西日本新聞朝刊=

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