「日本遺産」で観光客500万人増へ 北九州市と下関市 専門ガイド100人育成

西日本新聞

 創建当時の姿に復元したJR門司港駅の全面開業に合わせ、北九州市と山口県下関市が一体となって観光客誘致の動きを本格化させている。2017年に「関門“ノスタルジック”海峡」をテーマに文化庁に認定を受けた門司港駅などの「日本遺産」を前面に打ち出し、専門ガイドを一挙に100人近く育成。今春から活動を開始する。両市合わせた22年度の観光客数を、16年度より約500万人多い2326万人にする目標を掲げる。

 関門海峡を挟んで両市の沿岸に広がる関門エリアは、明治から昭和初期にかけて交通の要衝として発展。英国領事館や大手企業の本社が集まる一大貿易港としてにぎわった。関門トンネルや関門橋の開通に伴って、他都市への本社移転も進んだが、れんが造りなどの数多くの近代建築がそのまま残されている。

 文化庁が15年度から認定を進める日本遺産は、点在する文化財や歴史遺産にひとまとまりのストーリーを持たせることでより大きな価値をアピールするのが狙い。関門エリアは、門司港駅のほか、旧大連航路上屋(北九州市)▽旧門司税関(同)▽旧下関英国領事館(下関市)▽日清講和記念館(同)-など42件が構成文化財として認定された。

 両市は、日本遺産を巡る観光コースをつくり、今月末までに案内板を門司港駅に設置する予定。構成文化財の位置を示す地図に2次元コードを載せ、スマートフォンで読み取れば、それぞれの歴史などの詳しい説明を読めるようにする。

 これまで地元で個別に観光ボランティアを行っていた人らに呼び掛け、専門ガイドとして育成。両市の回遊性を高めるため、観光列車「潮風号」や渡船、バスを乗り継ぎ関門地区を割安で周遊できる「クローバーきっぷ」が販売されており、冬場運休していた潮風号は9日から運行再開する。

 北九州市門司港レトロ課は「下関市のバス会社などとの連携を強化してさらに周遊性を高め、関門地区の歴史観光を後押ししたい」としている。

=2019/03/08付 西日本新聞朝刊=

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