ロープウエー予算「議論材料提供のため」 高島市長、議会に再度説明 福岡市

西日本新聞

 福岡市議会で賛否が交錯している「JR博多駅と博多港を結ぶロープウエーの実現可能性の検討費」について、高島宗一郎市長は8日の市議会条例予算特別委員会の総会で「議会に検討してもらう材料をそろえるために、経費をお願いしている」と答弁し、あらためて理解を求めた。最大会派の自民党市議団が、ロープウエー検討費を削除した2019年度当初予算案の修正案を提案すると公表して以降、高島市長が議会で考えを示したのは初めて。

 自民は、修正案を12日の条例予算特別委に提出する方針だ。

 この日は所属する調崇史市議が質問に立ち、ロープウエー構想について市議会の交通対策特別委員会などでの議論が十分でなく、「議論の記録が残らないままロープウエーができると、後世の市民が経緯を調べようとしても何も分からないことになる」と指摘。議会での合意形成のプロセスを大切にするよう求めた。

 これに対し、高島市長は「検討費は実際に着工するための予算ではなく、(整備を)決めたものでもない」と強調。ロープウエーの必要性、耐風性、採算性などを調べ、議会にその内容を提供するための費用だとし、「こうした材料を踏まえて議会にも議論いただき、着工するのかどうかについてはその段階になって検討してもらいたい」と続けた。

 市民クラブの太田英二市議は、「公共交通の空白地で困っている人にどう安心して生活してもらうか。これを考えることこそ、市長の仕事ではないか」と投げ掛け、都心部のロープウエーよりも生活交通対策に予算を配分するよう主張した。高島市長は「いろいろな地域の皆さんが(生活交通に)不安をお持ちであると認識している。行政としての持続可能性を考えながら、どう市民の利便性向上を図るかしっかり検討したい」と述べた。

 共産党市議団の星野美恵子市議は、ロープウエー構想の断念を要求。市が、博多港エリア周辺で今後増えるとしている交通需要予測について「(市の)計画ではどんどん集客施設を造るとしているが、机上の空論に過ぎない」と批判した。高島市長は「現在のイベント時の交通渋滞や、再整備に伴う将来的な交通需要の増加にも適切に対応しなければならない」とロープウエー検討の必要性を重ねて説明。できる限り民間に運営を委ねるなど、公費負担の少ない事業手法を探るとした。

=2019/03/09付 西日本新聞朝刊=

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