理解と戸惑い交錯 福岡市議会 市長のロープウエー構想撤回

西日本新聞

高島宗一郎市長のロープウエー構想断念を受け、記者団の取材に応じる自民党市議団の打越基安副会長(右から2人目)と平畑雅博幹事長(右) 拡大

高島宗一郎市長のロープウエー構想断念を受け、記者団の取材に応じる自民党市議団の打越基安副会長(右から2人目)と平畑雅博幹事長(右)

 これまで一貫して高島市政を支え、今回のロープウエー構想を巡る採決でも修正案を出した最大会派の自民党市議団とたもとを分かった公明党市議団、みらい・無所属の会、自民党新福岡の3会派。

 高島宗一郎市長の報道陣対応に同席した公明の黒子秀勇樹団長は、「市民に判断する材料を提供したいという検討費だったので、賛成した。今、市長が(ロープウエー構想を)断念するという結論を尊重したい」。みらいの国分徳彦会長も「いきなりの工事費ではなく、検討費であり、未来のためにやっておくべきと判断したが結果を真摯(しんし)に受け止めたい」と述べた。

 自民新福岡の飯盛利康会長は、高島市長が早々に断念を決めたことについて「自身のメンツにこだわらず、いろいろな意見を聞きながらスピーディーに決断するリーダーは心強い」と持ち上げた。

 一方、福岡空港出資問題に続き、高島市長と対峙(たいじ)する構図になった自民。

 平畑雅博幹事長は「(自民の)修正案はロープウエー自体に反対ではなく、議論の進め方に対して苦言を呈したもの。(構想を)撤回までしなくてもいいのでは」と戸惑いの表情。南原茂会長は「議会の民意を受け止め、よく英断してくれた」と評価し、今後の高島市長との関係についても「これからも市政発展のため、どんなことでも議論していきたい」と与党のスタンスを強調した。

 ロープウエー反対の旗を明確に掲げてきた会派は、二元代表制で首長と「車の両輪」をなす議会として、一定のチェック機能を果たしたとの自負をのぞかせた。

 共産党市議団の中山郁美団長は「市民の反対の声が議会でも明らかになり、高島市長もごり押しできない状況になった」。目前に迫った市議選にも触れ、「ロープウエーが主要争点になれば、市長を支える勢力が困る。(そのことを)市長が忖度(そんたく)したのでは」と断念に至った背景を推し量った。

 立憲民主、国民民主、社民系でつくる市民クラブの阿部正剛代表は「活発な議論があり、議会の声が市長の決断につながった。(市長が)検討費はいったん取り下げ、市議選改選後に再提案すると予測していただけに、少し意外だった」と語った。

=2019/03/14付 西日本新聞朝刊=

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