廃校舎に新たな小学校 体験教育重視の「きのくに学園」4月開校 東彼杵町、入学予定者9割は町外

西日本新聞

完成した「ながさき東そのぎ子どもの村小学校」の寮。ここから背後にある校舎に通う 拡大

完成した「ながさき東そのぎ子どもの村小学校」の寮。ここから背後にある校舎に通う

 東彼杵町で廃校になった小学校の校舎を利用する、学校法人「きのくに子どもの村学園」(和歌山県)の新しい小学校が4月に開校する。学園は子どもたちの自主性を尊重した独自の教育で知られ、入学予定者31人(3月1日現在)のうち9割は町外の児童だ。通学のため北海道や大阪から東彼杵町や近隣の大村市などに移住する家族もいて、人口減少対策にも一役買っている。

 名称は「ながさき東そのぎ子どもの村小学校」。町が、2016年3月に児童数の減少で閉校した旧音琴(ねごと)小の校舎を学園に無償で貸与。20年度には中学校の開校も予定している。

 学習指導要領に基づく授業を行うが、通常の小学校と異なるのは、1~6年生を縦割りで組むクラス編成と、木工や料理などの体験学習を中心にした「プロジェクト」と呼ばれる時間割だ。運動会などの行事内容からスマートフォンの持ち込みの可否まで、学校に関することは全て子どもたちが話し合って決める。

 昨年10月以降、東そのぎ小への入学を希望する子どもたちを対象に校舎に泊まり込む体験入学を4回実施。全国から参加があり、体験後に「この学校に通いたい」という意思を確認できた児童の入学を許可した。

 学園は和歌山、福井、山梨県と北九州市で小中学校など9校を運営しているが、多くは定員が満杯。新1年生以外の入学は難しいため、定員72人で新設される東そのぎ小を希望して移住したケースも少なくないとみられる。

 校舎の隣接地には、親元を離れて通う子どもたちの寮も完成した。東そのぎ小の赤瀬明子校長は「きのくに」の教育に共鳴して2年前に長崎市の小学校校長を退職。「そのぎ茶や大村湾など地域教材を生かした学校にしたい」と意気込む。

=2019/03/15付 西日本新聞朝刊=