アニメ“聖地巡礼”ファン続々 長崎市舞台「色づく世界の明日から」 長崎南高もモデル、実在の「魔女カフェ」も

西日本新聞

路面電車が登場するシーン。出島-新地中華街の風景がそのまま描かれている(C)色づく世界の明日から製作委員会 拡大

路面電車が登場するシーン。出島-新地中華街の風景がそのまま描かれている(C)色づく世界の明日から製作委員会

主人公の月白瞳美(左下)と友人たち。背景は大浦天主堂近くの祈念坂(C)色づく世界の明日から製作委員会 「森の魔女カフェ」のファン交流ノート。アニメや店の感想が書かれている

 アニメに登場する実在の場所を訪ねる「聖地巡礼」で、人気作品「色づく世界の明日から」の舞台になった長崎市がファンの注目を集めている。高校生の青春物語が市内の風景とともに描かれ、多くのファンが作品世界を追体験している。1月から県内でも放送が始まり、県フィルムコミッションは関連スポットのPRに力を入れている。

 作品は魔法が存在する世界を描いたファンタジー。主人公は60年後の長崎で暮らす月白瞳美(つきしろひとみ)。魔法使いの家系に生まれたが、幼い頃に色が認識できなくなり、感情も乏しくなった。祖母の魔法で現代の長崎へ。仲間との交流を通して、色や感情を取り戻していく物語だ。昨年10~12月にインターネットや一部地域の地上波で配信、放送された。

 グラバー園や眼鏡橋などの有名観光地だけでなく、生活感が伝わる路地裏や路面電車の風景も描かれ、瞳美が通う学校は長崎南高がモデルになった。スタッフ十数人が何度も長崎市を巡り、撮影した写真を作品制作に生かしたという。

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 人気の巡礼スポットの一つが長崎市西海町の高台にある「森の魔女カフェ」。店名は物語で重要な意味を持つ「魔法」に通じる。建物の形や印象的なフクロウの置物は実物そのままに、主人公の家族が魔法の星砂を売る「まほう屋」として描かれている。

 経営者の西山由美さん(40)によると、今年に入り、若者を中心に1日平均10人以上のファンが訪れた。

 店の交流ノートに書き込まれた住所は大阪、埼玉、福島などさまざま。「アニメの雰囲気そのままですごくよかった」「店の外観を見た途端、興奮してしまいました」。香港のファンのメッセージも残る。西山さんは「アニメの力はすごい。距離や手間を簡単に超越してしまう」と驚く。

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 なぜ長崎が舞台になったのか。プロデューサーの永谷敬之さん(41)は「高低差のある街、キリスト教などの異文化を受け入れてきた土壌が決め手になった」と説明する。

 永谷さんによると、作品では長崎独特の坂が重要な役割を果たした。坂道は立ち位置によって登場人物の関係性、感情を視覚的に伝える効果がある。気持ちが晴れたときは眺めの良い坂の上の景色を取り入れた。「異国情緒あふれる長崎なら魔法使いが存在しても受け入れられる」とも考えた。

 県などが運営するウェブサイト「ながさき旅ネット」はアニメに登場する11カ所を紹介している。永谷さんは「作品で描かれた長崎の街はごく一部。長崎を訪れ、魅力に触れる人が増えてほしい」と話す。

 「色づく世界の明日から」はNBC長崎放送で月曜午前1時50分から放送中。最終回は4月1日。

=2019/03/17付 西日本新聞朝刊=

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