福岡県警元警視正が窓口役か 警官執筆料問題 関係者証言「現職に割り振り」 報酬年300万円?

西日本新聞

内部資料には、元警視正への支払いは「刷新検討委員会」名義にするよう書かれていた(写真の一部を加工しています) 拡大

内部資料には、元警視正への支払いは「刷新検討委員会」名義にするよう書かれていた(写真の一部を加工しています)

 警察庁と17道府県警の警察官が昇任試験対策問題集を出版する「EDU-COM」(東京)から原稿執筆料を受け取っていた問題で、福岡県警の元警視正が執筆に関与していたことが同社関係者への取材で分かった。担当していたのは毎月発行する福岡県警版の問題集。設問には現職警察官にしか知り得ない内容が含まれていたという。元警視正は原稿を取りまとめる窓口役だったといい、かつての部下らに執筆を割り振っていたとみられる。

 複数の関係者によると、元警視正は同社が設立された2009年ごろから顧問に就き、4月号を除く11カ月分の執筆を担当。執筆料は1ページ(200字)1100円で、ページ数から試算すると年間300万円近くが支払われていたとみられる。これとは別に謝礼名目のボーナスが年2回支払われていたという。

 同社は執筆者への支払いリストを作成していたが、元警視正分は別に管理していた。内部資料には「福岡・○○(元警視正の名字)関係は研究会名『刷新検討委員会』を使用のこと!」「次回1月支払いから原稿料明細等は一切不要の由(09年12月14日連絡あり)」との記載があった。社内では「偉い人が関わっているので公にできない」と言われていたという。

 取材に対し、元警視正は顧問に就いたのは再就職先を退職した15年以降と説明した上で「助言が主で執筆はほとんどない。刷新検討委員会という名前も知らないし、執筆料は一度も受け取っていない」と否定。「現職に執筆させないことを条件に顧問を引き受けた。今も現職に書かせていたことに裏切られた思いがしている」と話した。

 一方、4月号の論文直前対策集は刑事総務課の歴代幹部が担当。同社の支払いリストには13~17年当時の幹部3人の名前があり、それぞれ毎年約40万円が支払われていた。幹部は窓口役で、実際の執筆者は約20人いたという。この対策集には実際の試験と酷似する問題が複数掲載され、警察官の間で「よく当たる」と評判になっていた。

 リストによると、このほか4人の現職幹部が年に1回発行する面接対策集の監修などに関わり、計約32万円が支払われていた。

=2019/03/17付 西日本新聞朝刊=

「あなたの特命取材班」とは?

 西日本新聞は、暮らしの疑問から地域の困り事、行政や企業の不正告発まで、情報提供や要望に応え、調査報道で課題解決を目指す「あなたの特命取材班」を創設しました。「知りたいこと」を取材し、正確に深く報じる「ジャーナリズム・オンデマンド」に挑みます。
 知りたいことや困っていることについて、ご要望や情報をお寄せください。
ツイッターやフェイスブックの文中に「#あなたの特命取材班 」を入れて発信してください。LINEの友だち登録で取材班と直接やりとりもできます。
→詳しくは あなたの特命取材班 特設ページへ

PR

アクセスランキング

PR

注目のテーマ