福岡県知事選立候補者の横顔 (上から届け出順)

西日本新聞

ヒューマニズムが原点 篠田清氏(70)=無新(共推)

 北九州大(現・北九州市立大)で学生運動に触れ、旧ソ連の旧チェコスロバキア侵攻を民族自決の立場から批判した共産党に共感し、1969年に入党。党機関紙「しんぶん赤旗」の記者になった。「原点はヒューマニズム。社会を変えたいと思った」

 尊敬する人物は米国の元大統領、リンカーン。政敵を政権の中に入れ、粘り強い対話を持ち味としたうえ、奴隷解放を実現した胆力に心が揺さぶられた。チャプリンも好きで、趣味は映画観賞と読書。多様な視点を学ぶことを大切にしており、記者をやめた今でも新聞記事の切り抜きやテレビのニュース番組のチェックを欠かさない。

 福岡県については、古代からアジアとの交流があった土地だけに、今後もアジアとの友好、平和の構築に尽力する役割があると考える。人やモノの福岡市への一極集中を見て、県内格差の是正も必要と痛感する。

 休日には1時間ほどウオーキングをし、3日に1日はダンベルを使った筋トレにも余念がない。温厚で楽天的なところを自身の長所、資料の整理が下手なところを短所と分析する。好物はすき焼きで酒には強い。座右の銘は「知は力」。

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語り合い人に向き合う 武内和久氏(47)=無新(自推)

 「聞く人の心に染み入り、沸き立つようにして話さないと届かない。共感してもらうにはどうするか」。立候補の意思を示して約3カ月、小学生からお年寄りまでを相手に300カ所以上で演説する中で自問自答してきた。専門用語を多用していた官僚時代との落差を痛感している。

 公のため働く志は徐々に育まれた。長年、リウマチに悩む母親をいたわり、白血病にかかった中高の親友の早すぎる死に無念さを募らせた。「理不尽さに苦しむ人を助けたい」。いつしかそう思うようになった。

 厚生労働省では福祉や介護、保育人材を育成する政策づくりに尽力。帰郷後に務めた民放コメンテーターとして地域事情を知る中、発展著しい福岡市と比べ県全体は停滞していると感じ「県の力になりたい」と出馬を決意した。

 尊敬する人物は第2次世界大戦後、A級戦犯として死刑となった福岡市出身の広田弘毅元首相。城山三郎の小説「落日燃ゆ」を通じ「結果責任を取る男の生きざまに引かれた」。立ち飲み屋で知り合った人と語り合うのが好きだが、今は晩酌で我慢。毎朝作るみそ汁を味わう妻と長女(2)の笑顔が活力になっている。

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地道な努力、負けない 小川洋氏(69)=無現

 派手さはないが、真面目-。周囲の評価は一致する。記者会見や議会での受け答えは慎重そのもの。想定問答からの逸脱はなく、周囲を驚かせるような発信はほぼない。ただ、「役に立ちたいと思ったら、コツコツ地道にやる。それは誰にも負けない」と自負する。

 旧通商産業省(現経済産業省)出身。消費経済課長時代、消費者保護と経済活力の観点から世論を二分した製造物責任法(PL法)の成立に尽力した。戦後の製造物を巡る千以上の訴訟を分析し、関係者を説き伏せて、3年かけて法制定にこぎ着けたことは、今を支える大きな経験の一つだ。

 海軍兵学校出身の父の影響もあり、座右の銘は「海軍五省」。真心に反することはなかったか、言動に恥ずかしい点はなかったか、努力不足ではなかったか…。毎晩寝る前に一日を振り返り、問いかけ、自戒するのが日課だ。

 大のスポーツ観戦好き。中でも、ラグビーと駅伝をこよなく愛す。「自分の持ち場の責任を精いっぱい果たし、あとは後ろの仲間に託す。この競技スタイルが大好き」。福岡も試合会場の一つとして、今年9月に開幕するラグビーワールドカップが待ち遠しい。

=2019/03/23付 西日本新聞朝刊=

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