故中島宏さん「反骨の人」 県立美術館で追悼トーク 今右衛門さんら思い出振り返る

西日本新聞

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中島宏さんの人柄と作品を語る登壇者たち

 佐賀市城内の県立美術館で24日、開催中の「追悼人間国宝中島宏展」の記念トークショーがあった。昨年3月に亡くなった青磁の人間国宝中島宏さんの人柄と作品について、色絵磁器の人間国宝十四代今泉今右衛門さん、元名護屋城博物館長の東中川忠美さん、和多屋別荘の小原健史会長が語り合った。司会は九州陶磁文化館の鈴田由紀夫館長。

 今右衛門さんは、今回の注目作に中島さんが20代の頃に作った板作りの「白磁方壺」をあげた。「旧来とは違う物を作ろうとする強い思いが伝わってくる。原点を感じます」と話した。

 東中川さんは、中島さんが収集した武雄地区の古陶磁「古武雄」の整理作業を担った。古武雄の多彩な技法は中島さんの作品にも垣間見え、東中川さんは「中島先生は最初、古武雄を自分の作陶のモチーフにしていた。魅力に取りつかれて収集しコレクションができていった」と明かした。

 小原さんは、中島さんと親友の故十四代酒井田柿右衛門さんとの交流に触れ「友人でもお互い敬意を持っていた」と言い、「中島さんは『おれは一代勝負だ』という反骨精神と厳しさ、そして繊細さがあった」と振り返った。

=2019/03/25付 西日本新聞朝刊=