【街 みらい】子ども医療費、県の補助率 北九州、福岡市「引き上げを」 県は財政力踏まえ慎重姿勢

西日本新聞 北九州版

 4月7日投開票の知事選で、市町村への県の補助率が争点の一つに浮上している子ども医療費を巡り、北九州、福岡の両政令市は、他の市町村より低く設けられた現行の補助率を引き上げるよう求めている。全国的には約1700ある市町村のうち、通院助成の対象を中学3年まで拡大している自治体は6割近くに上る。両政令市の助成対象は小学6年まで。他の政令市の助成対象も拡大傾向にあり、両政令市は現行補助率が対象拡大の足かせになっていると訴える。

 政令市4分の1、他の市町村は2分の1-。子ども医療費助成の県の現行補助率だ。年齢の上限は小学6年で、通院・入院費を補助している。他の市町村との財政力の差などを踏まえ、県は両政令市の補助率引き上げには慎重姿勢を崩していない。

 北九州、福岡の両政令市が、補助率引き上げを県に求めるのには理由がある。県内60自治体のうち27市町村が、対象人数が多く費用負担が大きい通院で、中学3年まで(うち2町は18歳まで)助成対象を広げている。全国20政令市をみると、うち11市が入院、通院について中学3年まで拡大。大阪市は18歳まで広げている。ただ、ある政令市の担当者は「助成対象年齢の拡大競争になっている」と指摘。「国が(子ども医療費助成の)基準をつくるべきだ」と訴える。少子化により、子育て世帯の定住促進につなげたい自治体側の思惑ものぞく。

 北九州、福岡の両政令市は単独予算で、入院に限り中学3年まで県の補助分を超えて助成している。小学6年までの県の補助率を引き上げることで、浮いた予算を元手に、通院についても中学3年まで助成対象を広げたい考えだ。

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 政令市がある15道府県が設けた補助率と対象年齢は、多岐にわたる。政令市への補助が最も手厚いのは京都府と兵庫県。京都、神戸両市に対し、中学3年までの医療費助成(入院、通院)について2分の1を負担する。これに対し、さいたま、静岡、浜松3市は補助を受けず、単独予算で中学3年まで拡大している。今後、大阪市のように18歳まで対象を広げる方針を示している政令市も複数ある。

 また、4月からは、横浜、新潟両市が通院について助成対象を中学3年まで広げる。

=2019/03/28付 西日本新聞朝刊=