アブラボテが「帰郷」 準絶滅危惧種、コイ科の淡水魚 福江で保護、北九州で繁殖

西日本新聞

アブラボテを水槽に移す鐙瀬ビジターセンターの職員 拡大

アブラボテを水槽に移す鐙瀬ビジターセンターの職員

水環境館から鐙瀬ビジターセンターに運ばれたアブラボテ

 環境省の準絶滅危惧種に指定されている淡水魚アブラボテが、五島市の鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンターに「帰郷」した。市内の川に生息していたアブラボテが北九州市の体験型学習施設「水環境館」で繁殖し、その子孫たちが戻ってきた。

 鐙瀬ビジターセンターによると、アブラボテはコイ科のタナゴの一種。二枚貝のマツカサガイなどに卵を産み付け、8センチほどに成長する。西日本に広く生息するが、河川工事などの影響で減る傾向にある。五島市福江島のアブラボテは国内最西端の個体群という。

 10年前に五島市在住の県生物学会会員、上田浩一さん(49)が福江地区の川で改修工事が始まると聞き、アブラボテ約90匹を保護。60匹ほどを鐙瀬ビジターセンターに移した。その後、日本魚類学会に相談し、淡水魚の繁殖技術を持つ水環境館で15匹が育てられることになった。

 水環境館のアブラボテは100匹ほどに増えたが、世話をしていた男性が3月末で勤務を終えるため、64匹が21日に鐙瀬ビジターセンターに輸送された。一部は佐世保市の九十九島水族館海きららに運ばれた。

 上田さんは「五島に貴重な魚がいることを多くの人に知ってほしい」と話す。

=2019/03/29付 西日本新聞朝刊=

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