「男の議会」私と変えよう 福岡市議選、女性候補最多に

西日本新聞

商店街でしゃがみこんで子どもに話しかける福岡市議選の女性候補ら=29日午前10時ごろ、福岡市博多区 拡大

商店街でしゃがみこんで子どもに話しかける福岡市議選の女性候補ら=29日午前10時ごろ、福岡市博多区

 29日に告示された福岡市議選(定数62)には、午後1時半現在で19人の女性が立候補を届け出た。2011年の13人を上回り過去最多となった。全国の地方議会で「女性ゼロ」の議会が約2割に上る中、「政治分野の男女共同参画推進法」が昨年成立したことなどが背景にある。現在、市議会の女性議員は6人。「議会は社会の映し絵であるべきだ」。議会の風景を変えようと女性たちが街へ走りだした。

 「女性議員を増やす先頭に立ちたい」。29日午前、博多区の博多川端商店街では同区の立憲民主新人(50)が子連れの母親らと固く握手を交わした。五輪スピードスケート選手を引退後、訪問看護事業に携わった。高齢者や女性が安心して暮らせる政策を提言したいと政治を志したが、福岡市議会の現状を知って不満が募った。市議会での女性の割合は1割。過去の市議選で最も多く女性が当選した07年でも14%だった。「子育てや介護など女性が多くを担う課題は山積み。男社会の議会は変えなきゃ」

 西区の無所属新人(55)はママ友らに見送られ選挙カーを出発させた。小中学生の子どもを育てながらの挑戦。学校給食無償化など子育て世代に向けた政策を訴える。学校行事で活動を休むこともあり、選挙活動や議員の仕事が家庭との両立を前提にしていないと感じる。「女性にとって政治をもっと身近なものに」と意気込む。

 2人を後押ししたのが、市内の市民団体が昨夏から始めた女性向け政治スクールだ。全国の地方議会で女性の割合が約1割という現状を変えようと元国会議員の女性らが立ち上げた。スクールからは福岡市議選に新人7人が立候補した。主催団体代表の富永桂子さん(74)は、推進法の効果が大きいと感じる。各政党に候補者数の男女均等を求める同法に法的拘束力はないが「男性ばかりの国会や地方議会はおかしいと法律が知らしめた」と強調する。

 4年間、市議会与党会派で唯一の女性議員として活動してきた西区の公明現職(59)は「女性だから相談しやすいという声は多い。女性目線が議会には必要。この流れを加速させたい」と訴えた。

=2019/03/29付 西日本新聞夕刊=