【小児がん 母と娘の闘病日記】(9)娘から 院内学級は楽しい時間

西日本新聞 医療面

院内学級の友達とペーパークラフトをたくさん作りました 拡大

院内学級の友達とペーパークラフトをたくさん作りました

 白血病と診断され、突然始まった入院生活にも慣れてきた頃、私は院内学級に通い始めました。最初こそ何だか体がだるくて、母に誘われても行く気になれなかったけど、いつの間にか楽しみになっていました。

 治療中の記憶は多くありませんが、楽しかったことははっきり覚えています。私の入院当時は子どもの数が多かったので、院内学級などで友達と過ごす時間は、普通の小学生と変わらない楽しい時間。みんなを笑わせる子、面倒くさがりだけど「ここぞ」という時は頑張る子、私と共通点が多い子がいて、中高校生の優しい先輩もできました。同じ病気だからか、心がつながっている感じでした。

 入院仲間には流行がありました。当時はカードゲームやペーパークラフト。病院ならではのちょっと変わった流行もありました。ほとんどの子が全身麻酔で受けるとても痛い検査がありましたが、ある日「全身麻酔なしでやる」と言い出した友達に影響され、次から次に麻酔なしで挑戦するのがはやってしまいました。

 私は発病前まで友達と話すのはちょっと苦手でした。入院中の経験は、そんな自分を変えるきっかけになったと思っています。

 また、当時は知りませんでしたが、院内学級に通うためには、それまで通っていた地元の小学校から、院内学級が属している別の小学校に転校する決まりになっています。治療の合間、転出しているはずの私が地元の小学校に行くと、ちゃんと席があり、同級生や先生が温かく迎えてくれました。進級時も私の名前が入った新しい名簿が届きました。「時間がかかっても待っているよ」という学校の配慮には感謝の気持ちでいっぱいです。

 もちろん楽しい日々ばかりではなく、この後つらい出来事も起こりました。それは不思議とよく覚えていないのです。

(山本芙優=北九州市立大2年)

=2019/03/25付 西日本新聞朝刊=

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