県議選注目区ルポ(3)対馬市区 現職に3新人挑む 五島市区 13年前の激戦再現か

西日本新聞

対馬市役所前でマイクを握り、支持を訴える候補者 拡大

対馬市役所前でマイクを握り、支持を訴える候補者

 対馬市区は前回の無投票から一転、現職に政治経験がある新人3人が挑む激戦となった。いずれも大票田の厳原町が地盤で、離島振興などを巡る舌戦が熱を帯びる。

 5期目を目指す自民現職の坂本智徳は政権党の公認である立場を強調。幅広い離島支援メニューが盛り込まれた国境離島新法に関し「さらに使い勝手のいい法律にしたい。新法は時限立法で(与党に)継続を要望できるのは私しかいない」と力説している。

 3新人は、県議会における対馬の1議席の「刷新」を求める形で、相次いで名乗りを上げた。

 船越洋一は市議任期を2年余り残して出馬。自民党籍があり、保守系市議の一部も支援に回る。街頭では「対馬空港の滑走路延長など、市民の声を県政に伝えるパイプ役として働かせてほしい」と訴える。

 市長を2期8年務めた財部能成は、市長時代の実績もアピール。島の狭い路地まで選挙カーを走らせ「市民不在の政治を取り戻す」「市民に寄り添うのが政治。対馬に新風を」と声を張り上げている。

 元市議の入江有紀は新人の中でいち早く立候補の意思を表明、活動を展開してきた。医療福祉の充実なども掲げ「地域の声を届けます」と、支持拡大を図っている。 =敬称略

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 五島市区は2006年の県議補欠選挙で、45票差の大激戦を演じた無所属現職の山田博司と自民新人林睦浩が、再びぶつかる。両陣営は「今回も大接戦になるのは間違いない」と口をそろえる。

 五島市はもともと保守が強い土地柄。民主党による政権交代が実現した09年の衆院選でも自民候補が民主候補を得票で上回った。以降の国政選挙も同様だ。

 だが、県議選では現職が06年に初当選して以来、自民に連勝。山田は「年間300回の街頭演説を続け、開いた県政報告会はここ4年で200回。誰よりも地元を回り、住民の声を直接くみ取ってきた」と語る。

 1月末に市議を辞し、13年前の補選の雪辱を期す林。2度目となる県議選ではあいさつ回りで精力的に島内に足を運んだと自負。「県政と国政、県政と市政をつなぐのが県議の役割。パイプ役は自民候補者にしかできない。自民県議を望む声を多く聞く」と手応えを口にする。出陣式には野口市太郎市長や、自民や公明の市議団も顔をそろえた。

 山田に関しては昨年9月、「次期衆院選に出馬意向」との一部報道があった。林陣営の幹部は「県議を踏み台に考えているのではないか」と批判材料にしているが、山田陣営は「目の前の選挙に集中する」とだけ語る。 =敬称略

=2019/04/02付 西日本新聞朝刊=

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