地震、子どもの教育に影響 被災地の子育て世帯、生活実態調査 「家計赤字」被災後3倍に

西日本新聞

 2016年4月の熊本地震で甚大な被害が出た益城町と御船町の子育て世帯を対象にした生活実態調査で、約3割が経済的理由で習い事など子どもの学校外活動をやめ、家計が赤字の世帯が地震前の3倍に増えたことが分かった。地震で家計が悪化し、子どもの学びにも影響している実態が浮き彫りになった。

 調査した公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」(東京)は、両町にある自宅が被災、または児童扶養手当を受けるなど困窮する世帯のうち、2018年度に子どもが中学か高校に入学した計757世帯に、制服などの購入費として給付金(上限4~5万円)を支給。このうち728世帯(96・2%)がアンケートに回答した。

 地震前後の家計の変化にについて、借金をしたり貯蓄を切り崩したりするなど赤字の世帯は、地震前は13・3%だったが、地震後は40・3%と大幅に増加。「赤字になった」と答えた世帯の約7割が「地震前は赤字ではなかった」と答えた。

 学校外活動について、「経済的な理由で学習塾や習い事をあきらめさせたり、やめさせたりしたことがあるか」との問いに28・8%が「ある」と回答。「経済的理由で子どもに進学をあきらめさせた、または学校を中退させたことがある」との問いには、29・5%が「ある」「今後可能性がある」と答えた。

 現在必要な支援(複数回答可)として、「子どもの就学にかかる経費の軽減」を挙げたのが最多の65・5%。「学習支援」が40・8%で続いた。

 自由回答では、自宅の再建・補修費用がかさみ、生活を圧迫することへの不安が目立つ。「自宅を再建したため、義援金だけでは全く足りず親戚などから借りてやっと生活している」「生活費が修理代に変わってしまった。子どもが満足できるよう食べさせたいが、食費を減らさざるを得なくなった」という声があった。

 調査を担当したプログラムマネジャーの田代光恵さん(35)は「家計がさらに悪化しないよう、早い段階の学習支援や教育費の負担軽減など、被災地ごとのニーズに合った貧困対策が自治体に求められる」と話している。

=2019/04/03付 西日本新聞朝刊=

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