令和の“聖地”太宰府沸く 訪問客続々と、駐車場も満車

西日本新聞

朝から参拝客でにぎわう坂本八幡神社=3日午前11時ごろ、福岡県太宰府市 拡大

朝から参拝客でにぎわう坂本八幡神社=3日午前11時ごろ、福岡県太宰府市

大宰府展示館の「梅花の宴」の模型に集まった来館者たち=3日正午すぎ、福岡県太宰府市 福岡県太宰府市の国特別史跡「大宰府政庁跡」(中央)。右上の白丸が坂本八幡神社(本社ヘリから)

 新元号「令和(れいわ)」が公表されて以降、典拠となった万葉集の一節の舞台とされる福岡県太宰府市には連日、多くの観光客が訪れている。歌が詠まれたとの説がある大宰府政庁跡周辺の坂本八幡神社や大宰府展示館などには、平日にもかかわらず多くの家族連れが目立ち、さしずめ“聖地巡礼”の雰囲気に包まれている。

 令和は、大伴旅人(おおとものたびと)が開いた「梅花の宴」で詠まれた歌の序文が由来。坂本八幡神社は大伴邸があったとの説がある。3日は朝から神社向かい側の政庁跡広場に来訪者の車が続々と並び、満車状態に。神社の氏子会長、木原一臣さん(79)は「ここは普段は無人で私たちが掃除に来る程度。新元号発表から大にぎわいでびっくりしています」。同県宗像市から家族5人で訪れた中村哲信さん(73)は「昔の面影が残っていますね」と目を細めた。

 政庁跡東側に立つ大宰府展示館には新元号公表翌日に約千人が訪れたという。来館者が真っ先に向かうのが「梅花の宴」を人形で再現したジオラマ。宴は大宰帥(だざいのそち)(古代大宰府長官)だった大伴旅人が梅の咲く時期に催し、旅人や山上憶良(やまのうえのおくら)ら官人も歌を詠んだという。

 3日午前、福岡市から来ていた安元邦昭さん(66)は「ジオラマはよくできていますね。万葉集などは読まないけれど当時の雰囲気は伝わりました」。館を運営する古都大宰府保存協会の井上理香事務局長は「来館者はいつもならさみだれ的だけど昨日からは続々来ています」と驚く。6月には岡山県から80人規模の団体が来館するなど予約も入り始めているという。

 木村甚治古都大宰府保存協会理事長は「太宰府観光は太宰府天満宮や九州国立博物館などに集中していたけれど、新元号をきっかけに大宰府展示館、政庁跡、坂本八幡神社などを回遊するルートが定着すればいいですね」と語った。

=2019/04/03付 西日本新聞夕刊=