塚田氏、忖度発言釈明 「人が大勢、われを忘れた」 首相は罷免否定

西日本新聞 北九州版

 自民党参院議員の塚田一郎国土交通副大臣(新潟選挙区)は3日、衆院厚生労働委員会で山口県下関市と北九州市を新たに結ぶ「下関北九州道路」(下北道路)に関する予算を巡り、安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相の意向を忖度(そんたく)したとの発言を謝罪し、「大勢の人が集まる会の席で、私自身がわれを忘れて誤った発言をした」と釈明した。野党6党派は同日、塚田氏の辞任を求める方針で一致したが、首相は罷免を否定した。

 首相は衆院内閣委員会で「発言は問題だと考えている。副大臣としての公正性が疑われてはならないのは当然だ。本人が重大に受けとめ、撤回し、謝罪した」と強調。菅義偉官房長官は記者会見で「二度とこのようなことがないように厳重に注意した。本人が丁寧に説明する責任はある」と述べた。

 塚田氏は1日、福岡県知事選(7日投開票)の自民推薦候補の応援演説で、国が本年度から下北道路の直轄調査への移行を決定したことについて「総理とか副総理が言えないので、私が忖度した」と発言。翌2日に撤回した。

 塚田氏は、衆院厚生労働委と内閣委で「私が忖度したということはないし、安倍総理、麻生副総理の地元の案件だから特別な配慮をしたことはない」と釈明。「説明責任を果たすことで職責を全うしていきたい」と辞任は否定した。

 塚田氏は、下北道路建設を推進する自民党の吉田博美参院幹事長から「これは総理と副総理の地元の事業だよ」と言われたことも1日に明かしたが、吉田氏は3日、「首相に忖度して取り組んでいるわけではない」と関与を全面否定するコメントを発表した。

 野党6党派の国対委員長らは3日、国会内で会談し、塚田氏の辞任を要求する方針で一致。立憲民主党の辻元清美国対委員長が自民党の森山裕国対委員長に伝えた。辻元氏は記者団に「本人が撤回、謝罪したことで済まされる話ではない。利益誘導は絶対にやっては駄目だ」と批判した。

=2019/04/04付 西日本新聞朝刊=