【街 みらい】海洋ごみ 大量ポリタンクどこから? 今季も漂着、有害容器も 北九州市対応苦慮

西日本新聞 北九州版

漂着したポリタンク=4日午後3時すぎ、若松区の岩屋海岸 今年3月中旬、岩屋海岸で回収されたポリタンク(北九州市提供)

 若松区北西部の岩屋海岸付近で、年末から翌春にかけて大量のポリタンクが漂着している。北九州市は昨年12月から3月中旬までに計171個を回収。その約7割にハングル表記があった。環境省によると、「韓国のノリ養殖業者が使ったものの残骸ではないか」という見方があるが、同省は詳細を把握できていないという。容器内には有害な液体が入ったものも見つかっており、市は対応に苦慮している。

 市によると、漂着時期は11月から翌年4月ごろにかけて。職員は例年、月1回のペースで同区を中心に市内沿岸を車でパトロールして、半日から丸1日をかけて回収する。岩屋海岸の砂浜には数百メートルにわたってポリタンクが散乱し、回収作業に熟知している職員は「冷たい海風が身に染みる」とため息をつく。

 市内では2008年、2月から4月中旬に、市の統計でシーズン最多の802個を回収。16年4月~17年3月下旬には73個まで減ったが、その後はまた増えている。

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 環境省の統計によると、17年度に全国で確認された漂着ポリタンクのうち、約6割にハングル表記があった。同省の関係者は「韓国のノリ養殖業者が、網などの道具の消毒時に使うとみられ、朝鮮半島から来た可能性がある。だが、詳細は分からない」と話す。

 同省によると、この時期は西日本を中心とした日本海側で「ポリタンクの漂着シーズン」という。17年度には全国で約1万6千個を発見。九州では長崎県で全国最多の6237個が報告され、大分県以外の九州6県に、全国の半数を超える計8875個が漂着した。

 県内では北九州市のほか、福岡市や宗像市など9市町で漂着を確認。北九州市は、漂着の原因を「冬の大陸性高気圧による季節風ではないか」と推測する。

 市は、発見したポリタンクを回収後、空のものは焼却、有害な液体があれば専門の処理業者に処分を委ねている。今季も塩酸などが入ったものを確認。被害の報告はないが、市は「発見しても触れてはいけない。まず、通報してほしい」と注意喚起する。

 市環境局産業廃棄物対策課=093(582)2177。

=2019/04/05付 西日本新聞朝刊=

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