地域に密着、今週2000号 無料情報紙「ライフさせぼ」 77年創刊 ネット時代、よりローカルに

西日本新聞

 佐世保市で毎週金曜に発行される無料情報紙「ライフさせぼ」が、12日に2千号の節目を迎える。1977年12月の創刊から41年4カ月。生活に密着した「ライフでしか読めない地域情報」をぶれずに発信し、ネット隆盛の時代も幅広い世代に愛されている。

 全カラー8ページのタブロイド判に特集記事、イベントやギャラリーの情報、写真の場所を当てる「街角クイズ」、読者投稿の広場などを満載。発行部数は6万5千部。5万部を家庭に配達し、協力店など約200カ所でも入手できる。

 2千号の道のりは起伏に富む。創刊は「フリーペーパー」の言葉がない時代。定着するまでの3年間は経営に苦慮したという。広告が活気づいたのはハウステンボスが開業した90年代前半。末永修一編集長(57)は「お祭りムードだった」と懐かしく思い返す。

 やがて訪れたインターネットの普及。パソコンやスマートフォンで誰もが素早く、手軽に情報が受発信できるようになり、紙媒体は岐路に差し掛かる。ライフさせぼが選んだ道は明確だった。

 「ネットにはない情報、佐世保でしか得られない情報で生き残るしかない。もっとローカル色を強めようと割り切った」(末永編集長)。それはライフの原点そのものである。

 創刊者の小川照郷前編集長(ライフ企画社会長)は佐世保にUターンして、それまで見向きもしなかった古里の魅力を知った。人、歴史、文化。ライフの発行は佐世保の良さを再認識する営みだった。

 「新聞スタイル」にもこだわる。広告だけのフリーペーパーではない。街で見聞きしたおもしろいこと、気になる話題の取材を徹底する。記者発表のような横並び取材はしない。行政にも頼らない。これもまた、小川さんから受け継ぐライフのDNA。

 編集の際は、中学生から高齢者まで共有できるかどうかに気を配る。今年3月の校歌特集は世代を超えて家庭の話題になった。

 最近の1面の記事は「佐世保のバスが変わる」「公園の遊具も変わった」「新元号大予想」などで、5日発行の1999号は「HEISEIアーカイブ」の第1弾。平成の佐世保の世相を紙面で振り返る企画で、2千号に続く。

 「SNSが発達した時代でも、佐世保のことが一番分かるツールで、身近な人が載っている親しみやすさがある。それがライフ」

 末永編集長は「新聞の力は捨てたもんじゃない」とさりげなく語る。

=2019/04/07付 西日本新聞朝刊=

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