自民31人当選安定多数 立民、共産は議席維持 熊本県議選投開票

西日本新聞

落選が決まり、支持者にあいさつする岩中伸司氏(左) 拡大

落選が決まり、支持者にあいさつする岩中伸司氏(左)

 統一地方選前半戦の熊本県議選は7日、無投票を除く9選挙区(総定数28)で投開票され、全49議席が決まった。自民は公認32人中31人が当選した。立憲民主は現職が唯一の議席を維持した。公明は無投票を含む3人が当選し改選前の議席を確保、共産は現職1人が議席を守った。投票率は46・53%で前回の50・24%を下回り、5回連続で過去最低を更新した。女性は2人が当選した。

 自民は正副議長と常任委員長を独占する「安定多数」を確保。当選した推薦候補3人の会派入りを含め、引き続き県議会の主導権を握る。公認候補の当選者数は、県議会の定数が削減され49になった2007年以降(前回は48)では、11年の28人を上回り最多となった。

 自民の推薦候補5人のうち、保守系が激突した天草市・郡区(定数3)と菊池郡区(定数2)で各1人が落選した。

 公明は、天草市・郡区と菊池郡区で全候補を推薦するなど、自民と保守系無所属の候補を幅広く推薦・支持した。

 国民と社民が推薦した無所属現職は2人が当選を果たした。

 保守系の現新3人による争いとなった玉名市区(定数2)は、4選を目指した自民現職が落選。元衆院議員秘書と元市議の無所属新人2人が議席を獲得した。

 定数が2に増えた合志市区は、自民現職と、自民、公明が推薦した無所属新人が当選。草の根の選挙戦で挑んだ革新系の無所属新人は及ばなかった。

 16年ぶりの選挙戦となった荒尾市区(定数2)では、7選を目指した諸派(新社会)の現職が議席を失った。

 今回の県議選は、21選挙区に過去最少の計60人が立候補し、過去最多の12選挙区で無投票になった。選挙戦となった9選挙区では熊本地震からの復興や、熊本都市圏の経済発展、地方都市の過疎対策など、それぞれの地域の課題を巡り論戦が交わされた。

 9選挙区の当日有権者数は計86万6151人(県選挙管理委員会調べ)。

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新社会は議席失う 荒尾市区、岩中氏落選

 16年ぶりの選挙戦となった荒尾市区で諸派現職の岩中伸司氏(70)は7期連続当選を逃し、政治団体・新社会党の県内唯一の議席を失った。市内の事務所で「悔しい結果。地域に組織を広げきれなかった」と肩を落とした。

 三池労働争議の舞台となった荒尾市は革新勢力が強い土地柄で、初当選の1995年は旧社会党公認。翌年、社民党への党名変更をきっかけに分裂した新社会党に移ってからも労働組合の固い支持基盤を誇った。

 だが、16年前に比べ労組組織率は低下。支持者の高齢化も重なった。新社会党の市議4人と二人三脚で「平和と暮らしを守る政治に力を注ぐ」と訴えたが、「難しい選挙戦になる」との陣営側の不安が的中した。

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保守系2人当選 合志市区

 人口増加に伴い、今回から定数が1から2に増えた県議選合志市区。自民現職と無所属新人2人の三つどもえの争いは、元市議の新人神田公司氏(63)が敗れ、保守系2人に議席独占を許す結果となった。

 「組織の態勢づくりが不十分だった」。7日午後10時すぎ、神田氏は後援会事務所で支援者らに落選を報告し悔しさをにじませた。

 出陣式や決起集会はせず、街頭演説を繰り返した神田氏。野党の推薦は得られなかったが、今夏の参院選で野党統一候補として立候補を予定する阿部広美氏(52)と並んで街頭に立つなど、反与党色を前面に出した。だが、立候補の表明時期が遅かったことなどから得票は伸び悩み、幅広い支持を得られなかった。

=2019/04/08付 西日本新聞朝刊=

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